そうやって、自分の頭のなかを言語化できていると、だれになにを聞かれてもパッと答えることができます。これが瞬時に言語化できる状態というわけです。
常に自分をアップデートし
死ぬまで学び続けるべき
企業は必ず定期的にミッションやビジョンを見直して、繰り返しアップデートしていきます。企業の規模拡大や、そのときの市場の変化などによって目指す方向が変わるからです。
そして、そのアップデートは、私たち個人にも必要です。「1度、自分のことを言語化できたら、それで終わり」ではなく、少し大げさに言うと、自分のいのちが尽きるその瞬間まで自分を学び続ける必要があります。
なぜなら、昨日の自分と今日の自分は違うからです。もう少し正確に言うと、昨日の自分の思いや意見と、今日の自分の思いや意見は違うからです。
私たちは、毎年、毎月、毎日、毎時間、新しい経験を重ねます。新しい人と出会ったり、新しい考えや情報にふれたりして、自分の思いや意見は、気づかないうちに少しずつ変化していきます。
だからこそ、自分の頭のなかを言語化して、常に自分の思いや意見を最新版にアップデートしておくことで、どんなときでも一瞬で思考がまとまって、変化にも対応しやすくなるのです。
「常に自分は変化している。だから、定期的に自分で自分の話を聞き、繰り返し自分の頭のなかを言語化しておく。その大切さはわかった。でも、それなら、だれかに頼んで話を聞いてもらって、言語化してもいいんじゃないの?人に話すことでスッキリしたり、ラクになったりした経験もあるし」
ひょっとしたら、あなたは、そのように思ったかもしれません。
それでも私は、自分で自分の話を聞く姿勢は大事だと考えます。その理由を2つお話ししたいと思います。これまで、あなたが、だれかに相談したときのことを思い出しながら読んでみてください。
24時間いつでもどこでも
相談相手になってくれる存在とは?
もちろん、だれかに話を聞いてもらうことは、とても大切ですが、こちらの話をうまく引きだしてくれる人ばかりとはかぎりません。
やたら上から目線でアドバイスをしてきたり、自分の話をはさんできたり、そもそもじっくり話を聞くつもりがない人もいるでしょう。