知人のトップ営業スタッフは「雑談をお客様によって使い分ける」といった話をしています。いろいろなところからお客様の情報を集め“このタイプのお客様はこの話題を出すと盛り上がる”ということを前もって準備しているそうです。それを聞いて「だからトップの成績を残せるのだな」と感心しました。

　普通の営業スタッフに聞けば「何も考えずにアドリブで雑談している」と答えるでしょう。お客様のタイプ別に雑談のネタを用意する工夫をするだけで、お客様とスムーズに話ができるようになります。

　結果を出している営業スタッフは他にも工夫していることがあります。

　それは“声のトーン”です。知人の女性トップ営業スタッフは軽く挨拶した後に少し声のトーンを上げて雑談を始めると言います。普通の話題でもトーンを上げると「ポジティブな人なんだろうな」といった印象を持ってもらえるのだそうです。

　まずは、可能な限りお客様が興味を持つネタを集めるようにしましょう。そして、これからお会いするお客様の情報が全く手に入らないのなら“声のトーン”を上げて話をするようにしてみましょう。

　両方できればベストですが、どちらか1つでも構いません。

　これであなたの雑談スキルはバージョンアップできるでしょう。

POINT
雑談のネタを用意し、声のトーンを上げて好印象を与える

お客様の警戒心を解いて
悩みを聞き出せれば成功

　初回の面談、接客で一番大切なことは何でしょうか。それは“お客様の警戒心を解く”ということです。

　店舗型の営業ならば、お客様は「商品をじっくり見たいけど営業が出てきてうるさそうだ」と警戒しながら入店してきます。この状態で何かを説明しても無意味になります。あなたがどこかのお店に入ったとして、後ろからいきなり売り込まれたらどうでしょう。それが欲しいものでも買いたくなくなります。まずは、お客様の緊張を和らげ、安心させてあげてください。

　結果を出している営業スタッフは「ゆっくりご検討してください」などと言葉がけをしたり、お客様に質問して話をさせたりして緊張を解いていきます。やり方は人それぞれ違うとしても、このステップなしで結果を出している人は1人もいません。

　逆にお客様の警戒心が解ければ、9割はうまく話が進みます。