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【精神科医が教える】もう迷わない…選択肢に迷ったときの考え方Photo: Adobe Stock

理想より現状を優先する

 選択肢に迷ったとき、良いことも悪いこともあり、「どうしたらいいのだろう?」と悩むことがあると思います。そんなときに有効な考え方のひとつが、理想よりも現状を優先するというものです。

 自分の頭の中で「本当はこうあるべき」「こうしたい」と理想を追い求めすぎると、かえって動けなくなったり、うまく進まなかったりすることがあります。そうではなく、現状を受け入れ、それをもとに選択することが、最もスムーズに物事を進めるのです。

人間関係における現状優先の考え方

 例えば、人間関係の悩みがあるとします。
- 「本当はこの人と仲良くしたいのに、うまくいかなくなった」
- 「親友だと思っていたのに関係がギクシャクしてしまった」

 こうしたときも、過去の理想にこだわるのではなく、今の関係性を大切にすることが重要です。

 つまり、今つながっている人間関係こそが、今の自分にとって最も大切なもの。過去の関係にとらわれず、「今、良好な関係を築けている相手」と向き合うことで、自然とベストな選択ができるようになります。

目標設定における現状優先の考え方

「本当はこういうことをやりたいけれど、現状では難しい」という悩みもよくあります。

 この場合も、理想を優先するのではなく、今の状況の中で最善の道を選ぶことが大切です。今の状況がベストだと捉えることで、そこから発展させていくことができます。

理想を追いすぎると選択を誤る

 人間は、つい理想を優先しすぎる癖があります。「本当はこうあるべき」「こうでなければならない」という考えが強すぎると、現実を見失い、本当の気持ちすら上書きしてしまうことがあります。

 大切なのは、今の自分の気持ちをしっかり見つめることです。
- 今、自分は快適なのか、不快なのか?
- 本当にやりたいのか、それとも義務感でやろうとしているのか?
- 今の人間関係は良好か、それとも無理をしていないか?

 こうした現状をしっかり観察し、それをもとに選択することで、より良い判断ができるようになります。

迷ったときは「現状優先」

 選択肢に迷ったときは、現状を優先して考えることが大切です。過去の理想や「こうあるべき」という考えに縛られるのではなく、今の状況をしっかり見つめ、その中でベストな選択をすることが、成功につながります。

 迷ったときは、ぜひ「現状優先」という考え方を試してみてください。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。