「『市場価値』よりも『企業が求める価値』って話?」
「そうそう。同じ話につながるんだ。だから、その企業が採用したい人物像に、自分自身を寄せていけばいいんだよ。応募書類の書き方の工夫でね」
転職活動で大事なのは
「優秀そうに見せる」スキル
「そんなこと、できるの?」
「大事なのは、言い換えと言語化のスキルだ」
「言い換えと、言語化?」
「転職活動では、自分が持っているものを『誰に』『どうやって』売るかが重要なんだ。このうち『誰に』は企業選びの問題。『どうやって』は主に言語化の問題だ。
過去の仕事の経験を説明するときに、どういう角度から捉えて、どんな言葉を使って表現するか。それ次第で、相手に与える印象はガラッと変わる。書類選考や面接での評価もガラッと変わる」
「本当に?僕みたいな弱い経歴でも、言葉選びの工夫次第で評価されるかもってこと?なんだか信じられないな」
「田中君には、この転職デビルが付いている。大丈夫さ」
僕は、また少し不安になった。でも、口には出さなかった。
このパートのまとめ
転職に必要なのは「市場価値」ではなく「企業にとっての価値」
そんなに立派な経歴や強みがなくても、自分が持っているものを強みだと思ってくれる会社を探して応募すればいい。
転職活動の自己PRでは、「何を」売るかより「誰に」「どうやって」売るかの方が大事

「強み」や武器が結果に響くのは転職活動の初期段階=書類選考までの間だけ。
面接に呼ばれたら、それ以降は経歴だけで結果が決まるわけではない。
書類選考において重要なのは「優秀な人かどうか」ではなく「優秀そうに見えるかどうか」
過去の仕事の経験をどういう言葉で言語化するか次第で、相手に与える印象はガラッと変わる。