既存価値というのは、すでに存在している価値です。

 電車が時間通りに来る、お店でおもてなしを受ける。こうしたことは日本人にとってはフツーのことなので既存価値です。

 でも、外国人観光客にとっては付加価値になります。

 この想定内か想定外かを決めるのは、「価値を受け取る側」です。

 ビジネスであれば、お客さんが決めるということです。

「価値を提供する側」は受け手のことを考えて、既存価値や付加価値を提供していきます。

提供側視点での付加価値が
「不要価値」になっていないか?

 ただ、提供側が付加価値だと思って提供しても、受け手側が付加価値だと思わない「いらない価値」であることもあります。

 これを僕は「不要価値」と呼んでいます。

 整理するとこのようになります。

図表:3つの価値同書より転載 拡大画像表示

 ちなみに、価値の定義は辞書(デジタル大辞泉、小学館)にこう書かれています。

(1) その事物がどのくらい役に立つかの度合い。値打ち。

(2)経済学で、商品が持つ交換価値の本質とされるもの。

(3)哲学で、あらゆる個人・社会を通じて常に承認されるべき絶対性をもった性質。真・善・美など。

 この記事で取り上げているのは、主に(1)の内容です。つまり、価値とは、「お値打ち」のことになります。ですから、想定を超えるお値打ちが、付加価値ということになります。

 そう考えると、たとえばニトリの広告にある「お、ねだん以上。」というコピーは、まさに付加価値を提供することを伝えているんですね。

 とはいえ、付加された価値には「付加価値」になるものもあれば、「不要価値」になるものもある。

 だからこそ、受け取り手のことをよく考える必要があるのです。