「根本的な治療」を試すとき
注意すべきポイント

花粉症の症状を抑えるために、市販の薬を服用している人も多くいるだろう。ただし、効かない場合や鼻炎症状がひどい場合は、耳鼻咽喉科を受診して、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤を処方してもらおう。
しかし、できれば花粉症は根本的に治したい。花粉症への根本的な治療法として代表的なものには、舌下免疫療法(SLIT)や皮下免疫療法(SCIT)がある。
「舌下免疫療法は治療薬を舌の下に置き、定められた時間保持した後で飲み込みます。アレルギーの原因物質(アレルゲン)を少しずつ体内に取り入れてアレルギー反応を弱める治療法で、スギ花粉症やダニアレルギー性鼻炎に対して有効な治療法です。ヒノキ花粉に対しても一定の効果があることがわかっています」
しかし、スギ花粉に対する舌下免疫療法を行ってもヒノキ花粉の時期になると悪化するケースも多く、医療機関で検査を受けて医師と相談しながら治療法を決める必要がある。治療期間には、3~5年かかる。
「皮下免疫療法は、アレルゲンの皮下注射を繰り返し行うことによって根本的な体質改善を期待する治療法です。こちらもスギ花粉症やダニアレルギー性鼻炎に有効で、治療期間も同じように3~5年かかります」
注意すべきは、どちらの治療法もその効果は8~9割に対して有効だということ。必ず効果が現れるわけではない。
「花粉症はもちろん免疫の病気ですが、過敏性の病気でもあります。例えばラーメン屋さんで鼻をかむ人や、花粉症の時に鼻水がひどくてティッシュを1箱使う人などは、花粉のない部屋の中でも鼻をかんでいます。これは花粉症がスイッチとなって、副交感神経過敏が増強されてしまうから。舌下免疫療法や皮下免疫療法で免疫のみ良くしても、症状の抑制にはつながらないことがあるのです」
他には、最新の治療法としてオマリズマブ(別名:ゾレア)という抗体療法がある。