嵩が漫画賞を受賞して賞金「10円」ゲット
昭和10年での価値はどのくらい?

 あっと言う間に、師範学校に進学することをゆるされたのぶ。まさに「元気100倍」という感じののぶを見て嵩は「のぶちゃんは見つけたんだね」とまぶしそうな顔をする。

 それに比べて嵩はまだ進路に迷っている……というところだったが、漫画賞を受賞した。嵩も「なんのために生きるのか」を見つけたのかも。

 受賞のお知らせの封筒のなかに、漫画賞の賞金の10円の為替も入っていた。『あさイチ』でも話題に出た昭和10年の10円の価値は? というと、当時の放送受信料(聴取料)が月額50銭(1円は100銭)であったことから、だいたい想像できるだろう。これで20カ月、受信料が払える!

 特定非営利活動法人日本ラジオ博物館のサイトによると、ちょうど、昭和35年に放送開始10周年に当たる1935(昭和10)年4月1日より、聴取料が月額50銭に値下げされたとある。嵩の家は前からラジオがあるから受信料(聴取料)をすでに払っていて、朝田家はラジオを手に入れて、これから支払いがはじまる。放送100年記念作らしいエピソードである。

 あんぱんの値段にはうるさかった釜次だが、聴取料50銭は気にならなかったのだろうか。

 嵩が漫画賞賞金ゲット!→昭和10年「10円」の価値はどのくらい?【あんぱん第13回レビュー】