・『LIFE SHIFT』(リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット/池村千秋訳/東洋経済新報社)

「人生100年時代」という言葉を生んだ、世界的な大ベストセラー。50代からの人生を考える上ではうってつけの本といえます。

 これから誰もが100年生きる時代になると、人生のあり方が大きく変わります。かつては勉強して、社会に出て働き、リタイア後は余生を自由に過ごすというシナリオが理想とされてきました。

 しかし、年金制度の維持が困難になってきた現代では、そう簡単にはいきません。できるだけ就業期間を延ばし、稼ぎ続ける必要が出てきたわけです。

 長い人生を健康で幸福に過ごすには、健康の維持も重要ですし、人間関係や学びも不可欠となります。

 本書は、さまざまな観点から「人生100年時代を生きるヒント」を提示してくれます。

・『エッセンシャル思考』(グレッグ・マキューン/高橋璃子訳/かんき出版)

 エッセンシャル(essential)は「本質的な」「必要不可欠な」という意味の言葉であり、エッセンシャル思考は99%の無駄を捨て、本当に重要な1%に集中することを目指す考え方です。

 無駄を捨てるために本書が教えるのは、タイムマネジメントやライフハックではなく、「できるだけやらない」方法です。

 重要な考え方として、

(1)「やらなくては」ではなく「やると決める」

(2)「どれも大事」ではなく「大事なものはめったにない」

(3)「全部できる」ではなく「なんでもできるが、全部はやらない」

 という3つを提示しています。日々の仕事に追われている人にこそ、読んでほしい本です。

忘れていた「やりたいこと」を
見つけるためには?

・『新版 いくつになっても、「ずっとやりたかったこと」をやりなさい。』(ジュリア・キャメロン/エマ・ライブリー/菅靖彦訳/サンマーク出版)

 読み物というより、ワークブックに近い内容の本です。本書では4つのワーク(基本ツール)が紹介されています。私も実践してみました。

(1)モーニング・ページ

 毎朝、数ページにわたって手書きで自分の心の内を書き出します。モヤモヤした自分の感情を言語化することで、対処しやすくなる効果があります。