老舗せんべいメーカーが
あまじょっぱい米粉のグミを開発
商品の趣向も多彩になってきていて、老舗せんべいメーカーの三幸製菓は米粉を使った、グミにしては珍しいあまじょっぱさが特徴の「もちきゅあ」なる商品を開発・販売し、売り上げは好調とのことである。
そうはいってもグミはお菓子だから健康面が気になるところである。ライフのくだりで無着色グミについて少し触れたが、グミ業界では健康志向もやや起こっていて、ガム事業から撤退してグミに注力する構えの大手メーカー・明治なんかも健康を強く意識しているとのことである。
もっともこのあたりは、ニーズに各社商品開発がまだ完全に追いついていないような印象で、「カロリー抑え目グミ」や「健康にいいグミ」などの消費者による特集は散見されるが、どのグミも健康をふんわりとケアしているような按配で、「ザ・健康!」というところに振り切って舵を取っているグミはあまり見当たらない。
これは飴の話になるのでやや余談的だが、カンロのノンシュガーのど飴シリーズが2024年に過去最高売り上げを達成したそうで、まだまだ広がっていきそうなお口まわりの健康志向市場である。
一方、かつての王者・ガムはというと、市場規模では倍近い差をグミにつけられたとはいえまだまだ終わったつもりはない。
ガムのメーカーとして国内大手だった明治は2023年にガム事業から撤退した。英断であるが、まだまだガムで踏ん張るぞという気骨ある奮闘を続けるのは同じく大手のロッテで、これもまた英断であろうか。
よそが撤退するほどシェアを増やせる余地が生まれるからこれはチャンスともいえる。何しろロッテは、世界のガム市場の8割を占める上位5社のうちのひとつである。規模も覚悟も生半可ではない。
そこでロッテはガムの価値を世に改めてアピールすべく、「ガムをオフィスワークに取り入れてはどうか」という切り口から、医師監修の元、TOPPANを導入事例先として、ガムを起点とするより良い職場環境づくりに、実験的にではあるが着手した。