私の子どものひとりは、中学まで偏食がなおりませんでしたが、先生に手紙を書いて頼んだことがあります。「うちの子は偏食ですが、これは親の責任です。これで栄養不足になっても私たちの責任ですから、給食を残しても許してやってください」と。先生は「○○くんは、ちゃんと成長して学校に来ているのですから、少しも心配していません」と返事をくれました。とても立派な先生だと思います。
実際息子はだんだん成長するにつれて、偏食も自然になおっていきました。
きょうだいげんかと偏食の例をあげましたが、「よかれ」と思って、なおそう、正しい方向に導こうと、あれこれ毎日叱るよりも、放っておけばだいじょうぶ、「そのままでも別にだいじょうぶだよ」と受け止めてあげることのほうがずっと大切だし、結果的にいい方向にすすむということが多いものです。
引きこもりぎみの姪を
2~3カ月預かってみた
少し距離がある
親戚と過ごすのも
悪くありません
私の家族は、妻も私も含めてきょうだいが多く、会う機会が多かったので、たくさんの姪や甥が家に出入りしていました。
そんななかで、親同士があれこれとお互いに子育てのことを話したり、相談することもありました。私がこうした仕事をしていることもあって、妻のきょうだいから「正美さん、こんなときはどうしたらいいもんだろうね」ときかれることもありました。
一時期、姪のひとりが高校生のころに引きこもりぎみになったことがあります。そのときに、2~3カ月彼女を家に引き取っていっしょに生活してみました。
姪に何か、カウンセリングをしたとかいうことではなく、家の子どもたち3人といっしょに暮らしただけです。ただ、その期間中、私たち家族は、毎晩のようにみんなでトランプゲームなどをして遊びました。息子たちよりも姪のほうが年上でした。一番下の息子はまだトランプゲームはできない年齢だったのですが、上のふたり、私たち夫婦で、毎晩遊んでいましたよ。息子たちは、親戚のお姉ちゃんが泊りに来てくれて大喜びでした。