新高値から見つけた1社――マス広告を超える“空気ビジネス”への集中投資
大学時代からアニメや声優が好きな“典型的なモテないオタクの理系男子”が、入社した会社でボーナスを貯めた300万円を元手に株式投資をスタート。元手300万円を2年で10倍の3000万円に増やした。その3000万円を1年で5000万円に増やした。結局、しっかりとリスク管理をしながらわずか5年で働きながら資産1億円を突破! その間、月々の給料は日々の生活費やアニメグッズ、声優の推し活に使い、株式投資への資金追加はまったくのゼロ。それでも現在までに、資産3億円超に増やしている。さらに資産を拡大中だ。ズブの素人でも一つずつ階段をのぼりながら、比較的短期間でお金の不安を解消する投資法を初の著書『5年で1億貯める株式投資 給料に手をつけず爆速でお金を増やす4つの投資法』で徹底指南!

■初の成功後に選んだ銘柄はベクトル
最初の本格的な株式投資で元手を倍以上に増やしたところで、私が次に選んだのは、2012年に東証マザーズ(現・東証グロース)に上場し、独立系PR会社として頭角を現してきたベクトル(6058)でした。
世界的なPR専門メディア「PR Week」によると、いまやアジアナンバーワン、世界でも7番目のPR会社として認定されるほど評価の高い会社です。
■「新高値」スクリーニングから見つけた1銘柄
これも「新高値」をつけた銘柄をスクリーニングして見つけた株です。私が買ったときはまだ上場してから間もないころでしたが、業績は売上高も利益も右肩上がり。
そこでさらに深掘りしてみると、ちょうどそのころ、世の中の広告全体の流れは「マス広告」から「戦略PR」に移りつつあることがわかりました。
■マス広告から戦略PRへ、広告の潮流が変化
「マス広告」とは、テレビやラジオ、新聞など、特定のターゲット層に絞らない全方位的な広告。
一方の「戦略PR」とは、単に広告を打つだけでなく、積極的にその商品が売れるための空気をつくり出し、消費者の購入行動を後押しすることを指します。
■“空気をつくる力”に注目
そのころは日本で2008年に発売されたiPhoneが広く浸透しつつあり、「アンドロイド端末ではなくiPhoneを持っているほうがかっこいい」という“空気感”がありました。
このことを通じて、これからの時代にモノを売っていくためには、商品・サービスに関心を持ってもらうための「テーマ」を発掘し、世の中が関心を持つ“空気”をつくり、消費者が買う理由をつくる必要があると、私なりに解釈していました。
■スマホ時代とPRの必然性
また、スマホの普及により、従来のテレビ広告だけでなく、SNSも含めたさまざまなマーケティング手法が出てくると考えていました。
そのことからも「戦略PR」の考え方にかなり同意し、この先ニーズが高まるテーマだと考えたのです。まさにベクトルは「戦略PR」を先進的に掲げて業績を伸ばしている銘柄でした。
■「次はこれだ」と確信し、全資産を投下
ほかに調べても、ベクトル以上に戦略PRがうまい会社は見当たらない。
「次はこれだ!」と確信に近い思いを得て、株価チャートのトレンドをはかりつつ、2年目は全資産をベクトルに集中投資しました。
※本稿は『5年で1億貯める株式投資 給料に手をつけず爆速でお金を増やす4つの投資法』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。