世界10大書店と雲母漬の老舗を訪れる

一乗寺ラーメン街道から、叡電「一乗寺」駅前のメインストリートへ。創業50年の老舗書店「恵文社一乗寺店」へ立ち寄ってみてはいかがでしょう。国内外の純文学、アート、カルチャー、建築、ファッション……さまざまなジャンルでこだわりの本をそろえたセレクトショップです。
アンティークの家具を基調とした美しい空間は、2010年、英ガーディアン紙による「The world’s 10 best bookshops」に日本で唯一選ばれたこともあるほど。書店の西隣には衣食住を中心とした本や生活雑貨、東隣にはギャラリーのほか文具類なども。このお店を目当てに一乗寺を訪れる旅人も少なくありません。

この日のおみやげに選んだのは、元禄2(1689)年創業「穂野出(ほので)」の雲母(きらら)漬。比叡山へ上る「雲母坂」はだいぶ北側の修学院離宮の近くにありますが、400年余にわたり当地で一子相伝の味を受け継ぐ老舗です。冒頭でご紹介した「一乗寺下り松」から北へ徒歩2分のところにあります。常温で持ち運べますから、青もみじ散歩の途中で買い求めても大丈夫です。
雲母漬とは小ナスのみそ漬けのことです。スタンダードタイプのほか、柚子風味、山椒風味もあります。コリコリッとした食感が小気味よく、味わいは芳醇。ご飯のおともにはもちろん、日本酒のアテにもぴったりです。レジの前には雲母漬や花胡瓜を燻製(くんせい)にした新作もありましたよ。
