「アーカイブ」って言葉を添えた人、天才ですね。あと、古いユニクロやGAPの服に「オールド」という言葉を添えてカテゴリー分けした人も天才。

 おかげでファストファッションもビンテージ化していくレールができ、今では見事に「あ、これ旧タグのオールドGAPじゃん」と、テンションが上がるようになっている。

 古いものが評価されるうれしさもありつつ、一方で「当時の新品より高くなってませんか?」という不思議な感覚にも陥る。何も考えずにリメイクしてしまったコント衣装のネルシャツも、もしかしたらオールドユニクロだったかもしれない。

 その昔、マツタケ食べ放題のバスツアーに参加したとき、マツタケの前のリンゴ狩りでひたすらリンゴをふるまう農園のおばあちゃんがいた。ツアー会社の差し金なのではないかと思うほど、次から次へとリンゴをむいては手わたし、参加者の胃袋の余白を奪っていたあのおばあちゃんのエプロンも、今では立派なファーマーズかもしれない。

「ファーマーズ 古着」で検索し、いくつかのユーチューブ動画を観ているときに驚愕(きょうがく)した。

あまたつ気象予報士がオシャレすぎる!芸人が「バカカッコいい」と絶賛する本当の姿『コントとミシン』(塚本直毅、光文社)

 えっ!この「あまたつさん」って呼ばれてる人、僕の知る「あまたつさん」で合ってます???

 すさまじくオシャレな古着愛好家のイケおじが、なぜか「あまたつさん」と呼ばれている。どう見ても「あまたつ~!」なんて気軽に呼ばれてやってくるような人の服装ではない。

 え、知らなかったんですけど。あまたつさん、めちゃくちゃオシャレじゃん。すごいよ、あまたつさん。あなたって、バカカッコいい紳士だったんですね。ミシンを始めたことで気づけました。ありがとう、ミシン。こんにちは、本当のあまたつさん。