仕事への思いが強いから、だからこれは自分の責任だと思う。みんなで頑張っているから誰かがうまくいかないときは、チームの責任だと思って一緒に頑張る。こうした関係があるから、責任というものも前向きに受け止めることができるのではないでしょうか。

誰もなりたくない管理職を
「やりたい役職」に変えられるか?

 もう1つ問われているのは、そもそも管理職という役割、存在がこのままでもよいのかということです。誰もなりたくない管理職ではなく、誰でも前向きにやりたい、やってもよいと思える管理職という姿に転換することができないのかということです。

 時短で働いていても、週4日で働いても、管理職という役割を担うことはできないのか。そもそも何でも対応して、トラブルがあったらいつでも対応しなければならないという状況を変えることができないのか。仕事を管理して、仕事のトラブルを解決し、成果を出すという役割を、1人の管理職だけで背負わない方法がないのか。

 本来の管理職の役割は、管理をすることなのか、職場のみんながより良く働ける状況づくりをすることなのか。管理職の役割は誰か1人でやらなければならないのか、分担したり、協力してやることはできないのか。これから管理職のあり方をみんなで探究してみませんか。

 管理職という存在をこれからどうしたらよいのか。誰もなりたくない管理職をこのまま維持するのか、形を変えるのか。あるいは魅力的な存在に変えていくのか。そんなことを役割、階層を超えて対話してみてください。

 このとき大切なのは、「こんな管理職だったら無理をしなくても頑張れる」「こんな支えがあれば、自分も管理職になれる、なりたいと思う」そんな姿を探求することです。

2人ペアの管理職が
問題解決のヒントになる

 一人ひとりと向き合い、困っていることにはいち早くサポートしてくれる。大事なことはすぐに相談して、一緒に考えようと言ってくれる。その中で決めなければならないときは、理由を明確にして決断してくれる。でも管理職もうまくいかない、困ったときは素直に周囲に相談できる。そんなときは、フォローし合って一緒に乗り越えていく……。