転んでもただでは起きない!
新コンビでブレイクの大物芸人は?

 コンビ解散後、ピン芸人として活動するのではなく、新たな相方と再出発を図る道も存在する。ただし、旧コンビで知名度がある場合、新コンビは旧コンビと比較されやすく、これまでのイメージを払拭できずに苦戦するケースも少なくない。

 そんな中、今年5月に放送された『THE SECOND』(フジテレビ系列)で、いぶし銀の実力を見せつけた「ザ・ぼんち」の里見まさとは、二度のコンビ結成で成功を収めた珍しい芸人だ。

 1980年代、「ザ・ぼんち」はMANZAIブームの先頭を走り、日本武道館で漫才師初の単独ライブをする快挙を成し遂げた。86年にコンビを解散した後は、里見まさとの人気も一時的に低迷したが、89年に若手女性芸人の亀山房代と「里見まさと・亀山房代」を結成。賞レースで結果を残すなど関西を拠点に再び脚光を浴びた。そして2002年、ぼんちおさむとコンビを再結成し、ブレイク中だ。

 もうひとり、夫婦漫才の新境地を切り拓いたのが“関西の林家ペー・パー子”の異名を持つ、「かつみ♥さゆり」の太平かつみだ。かつて、「どんきほーて」というコンビ名で関西では若手実力派芸人と言わしめたが、人気絶頂のタイミングで相方が芸能界を引退することになり解散した。その後、周囲からのすすめもあり、妻のさゆりとコンビを結成。今では関西ローカルで見ない日はないほどお茶の間の人気者となった。

 このような新コンビでの成功例は稀だが、もし実現していれば「伝説」と言われたであろう“幻のグループ”があった。「B&B」を解散した島田洋七と、「太平サブロー・シロー」を解散した太平シローに、白人とアフリカ系アメリカ人の二人を加えた異色のコントグループだ。結成記者会見まで予定されていたが、メンバーのトラブルにより計画は頓挫し、日の目を見ることはなかった。