次によくあるのが、相方の事情でコンビ活動が休止するパターン。代表例では、「横山やすし・西川きよし」がそうだ。1986年に西川きよしが参議院選挙に出馬し初当選したことで、コンビ活動は休止状態になった。当時、横山やすしは度重なる不祥事で謹慎が続き、89年には吉本興業から契約を解除された。コンビで共演する機会は得られないまま、96年に死別という形で解散している。

 さらに劇的なケースでは、「チッチキチー」のギャグでお馴染みの、大木こだまを紹介したい。現在のコンビ「こだま・ひびき」の前に組んでいた、「こだま・ひかり」時代には、まるでドラマのような経験をしているのだ。伝説的なお笑い勝ち抜き番組『お笑いスター誕生』(日本テレビ系列)で、10週勝ち抜きのグランプリを獲得した直後、なんと相方が違法薬物疑惑で逮捕され、コンビ解散を余儀なくされている。

 金銭トラブルでのフェードアウトも多い。「第二のダウンタウンを探せ」というテレビ企画でコンビを結成し、将来を有望視されていたコンビ「りあるキッズ」も、ツッコミの長田融季による借金を原因に解散した。元相方で現在もピン芸人を続ける安田善紀は、「相方が、見たこともない大人を引き連れて現場に来ていた」「5000万円以上も借金があった」と激白。ちなみに最も悲しかったのは、相方に貸した300万円を返してもらえなかったことではなく、解散を告げると「すまんかった」としか言わなかったことだったという。

どんな解散劇でも
「オイシイ話」に変える芸に期待

 このようにお笑いコンビの解散は、円満な別れもあれば、修羅場のような決裂もある。しかし、どんな別れ方をしようと、芸人たちは最終的にそれすらも「オイシイ話」に変えてしまう。果たしてロンブーの電撃解散は、いつどこで、どんなツッコミやオチとして料理されるのか? 新たなエピソードの登場を期待したい。

写真:ロンドンブーツ1号2号(1)1999年ごろのロンブー Photo:SANKEI