“損する投資家”になりたくなかったら、真っ先にやめたほうがいい“数字だけ追う”習慣
最速でお金を増やすなら「小型株を1つだけ」がいい。少額から始める個人投資家にとって、おすすめの投資は「FX(外国為替証拠金取引)」でも「仮想通貨」でも「投資信託」でもない。「小型株集中投資」が、いちばんのオススメなのだ。大学時代にアルバイトで貯めたタネ銭で投資を始めて、就職してから大きな資産を築き、1銘柄だけで利益1億円をゲット。そんな夢物語のような話を現実のものにした個人投資家・遠藤洋氏。自らの経験と再現性のあるノウハウを凝縮した著書『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円』(ダイヤモンド社)は、「小型株×集中投資」という一般的には“リスクが高い”とされる手法が、実は堅実な投資であることを教えてくれる。シンプルかつ徹底したルールをわかりやすく解説しつつ、「銘柄選びの視点」「売買のタイミング」「メンタル管理」に至るまで、実践的で本質的な内容がぎっしり詰まる。守りに入るだけでは、思ったように資産は増えない――攻めの投資で、比較的短期間でお金の不安を解消したい人に向けて、経営者、上場企業役員、医師、弁護士、ビジネスパーソンなど、数多くの個人投資家を指導し「勝てる投資家」を数多く輩出してきた敏腕投資家が徹底指南する。続編となる『小型株集中投資で1億円【実践バイブル】』では、さらに踏み込んだ実践的投資法を手とり足とり指南している。

実質をともなって値上がりする株とは?
実質をともなって値上がりする株の具体例として、私が実際に投資したペッパーフードサービス(3053)をみていきましょう。
毎日チェック不要!シンプルな保有戦略
このタイプの銘柄は、毎日何度も株価をチェックする必要はありません。
一度投資したら、業績が順調に伸びているうちは持ち続け、業績の伸び率が鈍化してきたら売るというシンプルな戦略でOKです。
「いきなり!ステーキ」で株価が10倍に
ペッパーフードサービスは、ステーキ店「ペッパーランチ」を展開していますが、収益の柱は立ち食い店「いきなり!ステーキ」のほうです。
同社は2006年9月に東証マザーズ上場、2017年5月に市場選択制度により東証2部へ市場変更し、同年8月に東証1部昇格。
2018年9月には、日本の外食産業初となる米ナスダック証券取引所(NASDAQ)にも上場しています(2019年6月、アメリカ市場でうまくいかなかったことを理由にNASDAQからは撤退を表明しています)。
この銘柄は、2017年におよそ9カ月かけて株価10倍になっています。
この株価の伸びは「いきなり!ステーキ」が売上高・利益ともに伸びているという実質がともなったものです。
ニューヨークでの「いきなり!ステーキ」出店をきっかけに注目され、その後、東証1部(現・東証プライム)への昇格も好材料となり、大きく株価を伸ばしました。
東証プライムに上場すると機関投資家の買いも入りやすくなるため、投資の好材料になるのです。
株価を押し上げた成長の足取り
では、どんなタイミングで、どんなニュースが発表されたかをコンパクトにまとめてみましょう。
2013年12月25日
東京・銀座に立ち食い店「いきなり!ステーキ」1号店オープン
2014年12月30日
「いきなり!ステーキ」30店舗達成
2016年5月25日 ❶
2015年の飲食業店舗売上高伸び率1位(日経MJ調べ)
2016年7月22日 ❷
「いきなり!ステーキ」100店舗達成
2017年2月23日
「いきなり!ステーキ」ニューヨーク出店
2017年8月28日
東証1部(現・東証プライム)昇格
2018年8月9日
「いきなり!ステーキ」300店舗達成