タイムパフォーマンスを意識して倍速行動ばかりしていると、毎日が同じ作業の繰り返しになり、人生が非常に味気ないものになってしまいます。ゆっくり行動すると自律神経のバランスが整うだけでなく、日々新たな気づきを得ることもでき、より豊かな日常生活に近づくことができるでしょう。
もう悩まない!
人間関係の秘訣
行動スピードに余裕を持たせるメリットには、そのほかに、メンタル面にもよい影響を与えられることも挙げられます。つい倍速行動をしてしまう理由は、心と身体の両方に余裕がないことが原因の可能性があります。行動とメンタルには非常に強い繋がりがあるのです。
この関係性は医学的にも証明されており、さまざまな心の病に効果的な方法として、認知行動療法と呼ばれる治療方法が広く取り入れられているほどです。心の余裕は、円滑な人間関係の構築や維持にも非常に役立ちます。

たとえば、初対面の相手にとても失礼な態度を取られたとします。このとき、心に余裕がないと「あの人は最低な人だ」と決めつけてしまいがちですが、気持ちにゆとりがあると「何か嫌なことがあってイライラしていたのかもしれない、次に会ったときは落ち着いて話せるといいな」と少し余裕を持って考えられるようになります。
普段から倍速行動ばかりしていると、交感神経が優位になることでイライラしやすくなり、つい勝手な判断をしてしまいがちです。そのため、周囲の人との関係で悩んでいる場合は、ゆっくりとした行動を意識することで気持ちに余裕ができ、関係性の改善に結びつくこともあるでしょう。
なかには、ゆっくりした行動をしなければと考えれば考えるほど焦ってしまう人もいるかもしれませんが、まずは可能な範囲内で行動を変えることが重要です。休みの日にスローペースで散歩をする、しつこい汚れがついた場所をじっくり掃除する、普段はしないようなDIYに挑戦してみるなど、いつもよりもゆっくりと身体を動かすことから始めてみましょう。
いきなりすべての行動を遅くしようとせず、一部の倍速行動を止めるところから始め、徐々にペースを変化させてみてください。