「このあと予定がありまして」で
緊急性を伝える

 次の予定が迫っていることを伝えるのも効果的です。「すみません、このあと会議があって」「申し訳ありません、外出しないといけなくて」など、あくまで丁寧な口調で、話を切り上げることの申し訳なさを伝えます。相手も納得して「しかたがない」と話を終えやすくなります。

 デスクで作業をしていたら、話の長い人に「ちょっといい?」と肩を叩かれることもあるでしょう。「また長くなりそうだな」とピンときたら、最初の時点で予定を伝えるのがベストです。「○時から外出なんです」「5分くらいしか時間がないのですが、よろしいでしょうか」などと、最初にリミットを伝えます。

 自分から「そろそろ時間なので」と言いづらい場合、「大事な予定だから、忘れないようにタイマーをかけますね」とさりげなくスマホでタイマーをかけるのもいいでしょう。ピピッと音が鳴ったら、いくら話の長い人でも「あ、時間だね」と会話を終わらせてくれるはずです。

「お忙しいところありがとう」で
相手に感謝する

 長い話が終わったら、去り際に「お忙しいところ、ありがとうございます」とこちらから感謝を伝えると好印象です。長々と話を聞かされて、心の中では「こんちきしょーめ、人の時間をなんだと思っているんだ」とあきれても、感じのいい人はそれを顔に出さず「ありがとう」と言うことができます。

 感謝の言葉は無料ですし、いくら言っても減るものではありません。よい人間関係を築くのに便利なツールなのです。たとえば会議中だったら「ご意見ありがとうございます」「興味深い話をありがとう」と、さらっと感謝を述べてもいいでしょう。

 以上のように、感じのいい人は話を終わらせたからといって、相手から嫌われることはありません。相手への敬意と気遣いを見せれば、恨まれることもありません。相手を常にリスペクトする姿勢が、感じのいい人に共通するポイントです。

 難しい言葉は一切ありません。ほんの少しの工夫を加えるだけで、「話が長い人」とのコミュニケーションのストレスから解放されます。ぜひ、今日から実践してみてください。