⑦社長らに、「さらに40~50人を
辞めさせてほしい」と命令された
無計画・無節操なリストラの実態を裏付けるもの。コンサルタントなどは、このような裏側に迫り切れていないから、「グローバル化の時代だから仕方がない」などと言う。しかし実際のところは、それ以前のところで人事制度が破綻しているケースのほうが多い。
⑧マネジャーの多くは30代前半までくらいで経験が浅く、
部下に具体性のない指示をする傾向があった。
社員がうつ病になる場合、「成果主義」「長時間労働」「上司からのパワハラ」などが指摘されるが、このように若い管理職のマネジメント不足はあまり話題にならない。
中高年管理職のマネジメント不足は、ここ十数年、取り上げられる機会が多いが、実際は若手管理職のほうが、部下からすれば事態は深刻に見える。取材をしていても、部下をうつ病などにさせてしまうケースは、若手管理職のほうが比率としても多い。
⑨「なぜ、あなたはできていないの?」
「どうしてこの程度のレベルのことができないの?」と詰め寄る
A氏が答えるように、本当に「できない理由」がわかっていないからこそ、こういう問いを投げかけては部下を追い詰めるのだと思う。リストラ面談でも、こんな問いをされることがある。
そこで当事者がこれらの言葉を真剣に受け止め、考え込むと事態は深刻になる。相手は勘違いをして、さらに同じ問いを投げかけることで部下を育成しようとか、辞めさせようと思う。むしろ、状況いかんでは「なぜ、私ができないのかをお教えいただきたい」と反論をすることも考えたい。
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