筆者 なぜ若いマネジャーたちは、そのような心理になるのでしょうか?
A氏 これも採用に関係しているのかもしれないが、さほど優秀ではないのに、「自分はできる」と思い込んでいる。大量採用をした社員が数年以内に大量に辞めていくと、残っているだけで若くしてマネジャーになれるため、勘違いしてしまうのかもしれない。
自信がないから、上から認められたいという思いが強いとも言える。観察していると、こういうタイプは30代前半までの女性マネジャーに多い。直線的なマネジメント、と言えるのかな。
マネジャーは、仕事に再現性がないといけない。その仕事を繰り返し、きちんとできること。そのできる理由、できない理由が本当にわかっていること。その上で、部下たちにわかりやすく教えていくこと。それができていない。
数ヵ月前に会社を辞めましたよ、
つくづくバカバカしくなったから……。
筆者 しかし、そのマネジャーたちも大半が辞めていくわけですよね。
A氏 結局、残るのは会長と社長、そして彼らの息がかかった数人の幹部のみ。あとは大量採用、大量退職の流れであることは、今も変わらない。ところが、会社の売上などの業績はよかった。私がこの会社を数ヵ月前に辞めたのは、つくづくバカバカしくなったから……。
今40代半ばだけど、このままあの会社に残れるとは思えなかった。今後転職は、年齢から考えると難しくなる。他社に移るならば、今しかないと思った。その意味では、私も自分自身とキャリア面談をしていたのかな……(苦笑)。