複数のS字曲線が重なって、新たな成長を遂げる
また、事業活動の成否には、必ず原因と結果があるわけですが、仕掛けた結果が必ずしもその年度内に現れるわけではありません。
例えば、その会社が成長軌道に入ることができたのは、その前の何年間もの黎明期の間に培った智恵と経験則の集積の結果です。
だから、結果として成功につながった仮説の中に内在していた大小の読み違いの部分に対しても、的確に軌道修正を行うことができ、成功という大きな花を咲かせることができたわけです。
外目には安定的に成長している企業の実態を内側から見ると、図05のような、2つ目、3つ目、4つ目のS字曲線が、新規、あるいは、既存事業の競争力を高めて再活性化させることで実現しているのです。
遠目で全体の売上総和で見ると、必ずしも、S字曲線になっていなくても、その内実は、複数のS字曲線が重なっている場合が多いように思います。