のび太くんより先に、しずかちゃんが免許を取った理由?

 少子化が主因であるとしても、新しく運転免許を取得する若者の絶対数が減っていること自体は事実で、自動車メーカーとしては、若者の免許取得率を少しでも高めたいところです。しかし、昔と比べて免許取得率が大きく下がったわけではないので、これを引き上げるのは簡単ではないと思われます。

 ところが、免許保有者の男女比をみると、興味深いデータがみつかります。図表5は、年齢別に、男性の免許保有者100人に対する女性の免許保有者の人数を示したものです。70歳以上では50人未満となっていて、昔は「クルマの運転は男がするものだ」という感覚が強かったことが確認できます。

 その感覚が修正され、免許保有者の女性比率がどんどん上がってきたことが、2012年の85歳以上から40歳代までのデータで確認できます。しかし、30歳代以下の年齢層では、年齢が若いほど、免許保有者の女性比率が下がってしまいます。

 なお、人口そのものの男女比が100対100とは限らず、16〜19歳では100対95で、そこから女性比率が少しずつ上がって(女性のほうが寿命が長いためですが)、50歳代前半では100対100になります。このあたりも考慮してデータを読むべきで、そのために図表5には「人口の女性比率(男性人口100人に対する女性人口)」を示す補助線が引いてあります。

 昔から、男性のほうが早めに免許を取得する傾向がありますので、16〜19歳での比率はあまり参考になりません。しかし、20歳代(前半・後半)の免許保有者の女性比率が、30歳代(前半・後半)での数字より低いことをどう解釈するか、悩ましいところです。

 そこで、2002年と2012年とで、同じように年齢別の運転免許保有者の女性比率を計算して、比べてみたのが図表6です。40歳未満だけを示しています。10年間での変化はほとんどありません。あまり参考にならない16〜19歳での比率を除き、2ポイント未満の差で、いずれにしても2012年のほうが40歳未満のどの年齢層でも女性比率が高くなっています。

 こうしてみると、24歳以下で女性比率が相対的に低くなりやすいのは、男性よりも女性のほうが、免許取得の年齢が少し遅くなりやすいことが原因のようです。筆者の講義に出ている学生たちは、「女子学生の場合、就活の履歴書に書くために、就活前に運転免許を取るパターンも多い」といいます。わかりやすい例でいえば、大学に入学したらすぐに運転免許を取るパターンは、男性のほうが相対的に多い一方で、就活前に取るパターンは、女性のほうが相対的に多いということでしょう。