手帳はスケジュール管理ばかりでなく、健康管理や自分を振り返るための記録としても、たいへん役に立つ。和田裕美さんに、自己規律についての考えを語っていただくとともに、手帳を自己管理のツールとして活用している愛用者を紹介する。
誰も見ていなくても、何も見返りがなくても……
小さなことでも何か自分がやろうと決めたことは、「自分との約束」として手帳に書き留めます。「思い」を「文字」にして記すのです。
手帳に書くと、いつ書いたか、いつまでに達成したいかという時間の概念が含まれるので、より未来を創造できるように思っています。
私の場合、17年前に母が突然亡くなって以来、「困ったときの神頼み」はしないと心に決め、毎朝、自宅の神棚のお水を替えて大祓祝詞を奏上し、仏壇の母やご先祖に般若心経をあげることを続けています。何かをお願いするのではなく、「今日もありがとうございます」とか、周囲の人たちの名前を声に出して「ありがとうございます」と唱えることで、より大きな感謝を実感しています。
誰かが見ているからとか、見返りがあるからという理由だと、それらがなくなったときに、投げ出したりサボったりしてしまいそうです。でも、「誰も見ていなくても私自身が見ている、私の中の神様が見ている」と思うようになれば、踏ん張ることができるようになるのです。自分と神様には嘘はつけないから、自己規律が生まれるのです。