最終回のテーマは、部下が行動を改善してくれる効果的な叱り方です。叱り方は一歩間違えると、部下のやる気を削いでしまう可能性があります。しかし、ちょっとした工夫で部下のやる気を引き出すこともできます。
打たれ弱い草食部下、叱っても何も変わらない部下、他人に責任をなすりつけようとする部下など困った部下でも、大きく変わってくれます。
最初にクッションフレーズを使おう!
叱るときは、最初に「クッションフレーズ」を使うと効果的です。上司の気配りが伝わり、部下も話を受け止めやすくなります。
そんなクッションフレーズですが、OKクッションフレーズとNGクッションフレーズがありますので、注意が必要です。
ここでは、具体的に2つの場面を例にお話ししていきます。
1. 部下に悪い話をしなければならないとき
「あのさあ」「ちょっといいか」といった、部下が構えてしまうような言葉は使わないようにしましょう。気の弱い部下は萎縮してしまい、その場をどうやり過ごすかだけを意識します。逆に、気の強い部下は反発してきます。
そんなとき、効果的なのが「話しにくいことなんだけど、聞いてくれるかな」という言い方です。上司の気配りが伝わり、部下は受け入れる準備をします。
2. 前に注意したにもかかわらず、部下が行動を改めてくれないとき
「確か、前にも言ったよな」――つい、こんな言い方をしてしまいがちです。でも、こんな言い方では部下のモチベーションを下げるだけです。
この場合、「前にも伝えたかもしれないんだけど、もう一度いいかな」というような言い方がいいでしょう。