失敗したら目的に戻る

 本校では、生徒が企業と商品開発をしたり、社会貢献について学んだりする「企業とのコラボレーション」を実施しています。
 以前、アパレル企業の協力のもと、制服の靴下をつくるというプロジェクトがありました。

 企画から校内のプロモーションまで任されていた委員の生徒たちが、全校生徒から意見を聞くという説明会を企画しました。
 委員の生徒たちは事前に説明会の告知を行いましたが、当日、説明会にほとんど人が集まりませんでした。
 その様子を見ていた私は、これからどうするのだろうかと、やりとりを横で聞いていました。

 ある委員は、「説明会の告知もしたのだし、やるべきことはやったから、このままでいいんじゃない?」と言いました。
 すると、別の生徒が「ちょっと待ってよ。この説明会の目的って何だった?」と発言しました。
「この会は、みんなの意見を吸い上げるためにやったんだよね。たしかに説明会は開催したけれど、人が集まらず、みんなの意見は吸い上げられていない。目的は達成できていないんだから、やり方を変えて、もう一度やったほうがいいんじゃないのかな」

 この言葉に、他の生徒も賛同して、最終的に「じゃあ、みんなに謝って、もう1回やろうか」という話になりました。
 このやりとりを横で聞きながら、私はとてもうれしく思いました。失敗したことをごまかしたり、うやむやにしたりせず、本来の目標や価値は何かということに立ち戻り、実行してくれたからです。

 私たちも学校改革の過程で何度も失敗をしました。
 しかし、そんなときも、目指すべき目標や価値観に向かってチャレンジし続けてきました。
 そして、その挑戦が失敗して、生徒に謝罪する場面もありました。

 本校の生徒たちは、
「やらない後悔よりやる後悔」
「失敗のあるところにノウハウはたまっていく」

 のだから、
「考える前にまず行動」
 とよく言っています。

 次回は11月25日更新予定です。


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