決裁者との面談を頼むと、お客様の実情が見える

 意思決定プロセスがわかったら、いよいよ決裁者との面談を依頼します。これは、普段会いに行っている担当者が、本当に営業すべき相手なのか確認する絶好の機会でもあります。

 もしあなたが会いに行っている人が、決裁者から検討を任命された人であれば、意思決定プロセスを知っているはずです。あなたがお客様の「動機」を理解していれば、担当者は決裁者と面談の場を設けることができると考えてください。

 お客様の担当者が決裁者との面談を設定できない場合(あるいはしない場合)、その理由は3つ考えられます。

 ひとつは、「担当者」が「決裁者」から検討について任命されていない場合です。担当者が正式に検討を任命されていなくても、個人的な興味で検討しているというのはよくあることです。

 2つめは、意思決定プロセスで重要な役割がない場合です。

 3つめは、すでに他社と交渉を進めていて、担当者は他社に決めたいと考えている場合です。

 ですから決裁者と面談ができるかどうかで、あなたが会いに行っている担当者が本当に営業を続けるべき人か、確認できるのです。このように「決裁者」との面談ができない場合は、あなたが本当に売り込む先か再確認して、営業をかけるか判断しましょう。

 一方、「決裁者」に会わせてもらう約束ができた場合、お客様企業側の担当者は、決裁者から信頼され、正式に検討を任命されており、あなたの商品・サービスに決めたいと考えている場合です。できる限り、その担当者も、あなたの商品・サービス導入に協力する応援者として巻き込んでいきましょう。すると、お客様企業の状況がより詳しく分かるようになり、ニーズに合った提案につながります。

 このように、お客様側の決裁者との面談の約束が、真剣な商談になるかどうかの分かれ道なんだ、と肝に銘じなければなりません。