9割の営業マンと1割のトップセールス。
その違いは、「お客さま」のとらえ方にある

 アンケートを集計してみると、約9割の営業マンが、

「以前よりも、お客さまの数が減った」
「以前よりも、売れなくなった」

 と市場を悲観的にとらえています。ところが、残り1割のトップセールスは、厳しい市場環境を前にしても決して弱音を吐きません。「お客さまが減った」とは考えず、それどころか、

「お客さまは、どこにでもいる」

 と考えているのです。9割の営業マンも、1割のトップセールスも、同じ市場で戦っているのに、一方は「お客さまが減った」と嘆き、一方は「お客さまはどこにでもいる」と前向きにとらえています。なぜなのでしょうか?

 その理由は、「お客さま」のとらえ方にあります。

・9割の営業マン……………お客さま=「すぐに買いたい人」
・1割のトップセールス……お客さま=「すぐに買いたい人」+「買うか迷っている人」

 9割の営業マンは、「すぐに買いたい」と思っている人だけをお客さまと考えています。このタイプの営業マンは、「買ってくれる人を見つけて、クロージングをかける」ことに注力しています。しかし、このモノ余りの時代に「すぐに買いたい人」を見つけ出すのは至難の業です。

 ところが、1割のトップセールスは違いました。