バレーボールの世界大会「ワールドグランドチャンピオンズカップ2013」(グラチャン2013)が開幕、初戦のロシアに続き、13日(水)はアメリカとぶつかる火の鳥NIPPON。
緻密なデータ戦略で相手チームを翻弄する日本ですが、現場で動く選手たちに
「データの意味するところのもの」がしっかり伝わっていなければ意味がありません。そこで今回は「相手に伝わるデータの見せ方」について、教えてもらいました。

円グラフか棒グラフか
それが問題だ

 グラフの見せ方も、アナリストとして試行錯誤を重ねる中でいくつかの変遷を遂げています。
 2007年頃までは、敵チームのアタックの比率を示すのに「4割はこのくらい
ですよ」と割合を理解しやすいよう、円グラフ主体の資料作りをしていましたが、これには問題がありました。

 単に「どこに(アタック)を打ってきたか」だけでは、情報が足りません。

 そこで相手のサーブレシーブが「崩れた場合」と「崩れていない場合」に分けて、打ってきた場所を示すことで、対策を講じることに。

 そうなると、円グラフではかえって見にくくなります

書籍『データを武器にする』24ページより引用
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 右の図を見るとわかりますが、棒グラフの方が「(相手が)どういう場合に、どこから打ってくるか」が一目瞭然です。

 つまり、同じデータを持っていても、表現によって伝わる情報が大きく変わる、いや変えることができるのです。

 そうなると、円グラフか棒グラフかという、グラフ表現の「種類の選び方」も重要になってきます。

 資料をカラフルにしたりグラフ化したりするのはあくまでも第一歩。グ
ラフにもいろんな種類があり、伝えたいことの中身によってどれを選ぶのか、目的に応じた使い分けが必要です。