最近はエクセル以外の表計算も使われています。その代表が、グーグル・スプレッドシートですね。エクセル一筋の筆者が、グーグル・スプレッドシートを使ってみました! 『ビジネスエリートの「これはすごい!」を集めた 外資系投資銀行のエクセル仕事術』の著者・熊野整氏による連載第19回。
最近、エクセルというのはなにかと嫌われがちな存在のような気がしています(完全に被害者意識です)。計算が苦手な人に嫌われるのはまだしも、最近は計算や分析に強い最先端の人からも、「エクセルなんてダサいもの使ってられるか」と言われる始末。エクセル、かわいそう。
(ちなみに、ウィンドウズも何かと嫌われがちですね。そして外資系投資銀行という存在も何かと嫌われている気がします。そして、その全てに関わっているのが、この私……。)
最近はインターネット企業を中心に、エクセルの代わりにグーグル・スプレッドシートを使っている人が増えている印象です。
というわけで、今回は「生粋のエクセル派」である筆者が、小一時間グーグル・スプレッドシートを使ってみました。(まだ完全に理解していないので、誤っていたらすみません)
(1) ファイルの共有がインターネット上でできる!
インターネット上でファイルを共有することができるので、オフィスにいなくてもファイルを見ることができます。ただ、メンバーが勝手に編集できてしまうので、バージョン管理で混乱してしまう可能性も?
(2) エクセルとショートカットが似ている!
これもうれしいですね。ウィンドウズ版エクセル一筋の私にとって、新しいショートカットを覚えるのは大変。コピペやF2といったおなじみの機能もそのまま使えます。
(3) ちょっとまだ機能が足りないか⁉
エクセルでよく使われる「トレース」「データテーブル」が見当たらない……アドオンで機能を追加できるのかもしれませんが、計算に欠かせないこれら機能は、さっと使いたいところです。
(4) ちょっとスピードが遅いか⁉
やはりウェブ上で作業になるせいか、どうも全体的に「重い=反応が遅い」印象を受けます。コンマ数秒というレベルだと思いますが、全速力で作業をしていると、この重さが気になってしまいます。
また、ショートカットも不十分なので、マウスを使わずにバシバシ計算する……というのは、ちょっとむずかしいかもしれません。
■結論
ファイルの共有がしやすいグーグル・スプレッドシート。基本的な計算の範囲であれば、十分活用できそう。とてもお手軽な印象です。ただ、細かく計算チェックしたり、スピーディに計算作業をするには、ちょっと機能面で物足りなさが残ると感じました。
しかし、そこは天下のグーグルのことですから、きっとどんどん改善されていくのでしょう。今後に期待したいところですね。私もまだ勉強不足なので、グーグル・スプレッドシートを積極的に使っていきたいと思います。
そのうち、「グーグル・スプレッドシート仕事術」なんて本を出せればいいのですが。