博士が20歳の時に立てた人生の目標
“What is your goal in your life? ”――代々、ゴールドラット家では、「お前の人生の目標は何だい?」と問いかけて子育てをするのが習わしになっています。
エリヤフ・ゴールドラット博士も幼い頃から事あるごとに問われ、必死になって考えました。そして20歳の時、『世の中の人に「考えること」を教える』という目標を立てました。
なぜ、この目標に至ったのでしょうか。その理由は「人は明晰に考えられるようになれば、充実した意義のある人生が過ごせるようになる」と考えたからです。
そして『世の中の人に「考えること」を教える』という目標は、『ザ・ゴール』シリーズを通じて発展し、実現していくことになります。
『ザ・ゴール』(原題:The Goal)が世界的ベストセラーとなった後、博士はTOC(制約理論)を単なる生産管理の理論から、あらゆる問題解決に応用できる「思考プロセス」へと発展させ、『ザ・ゴール2』(原題:It’s Not Luck)を発表しました。
さらに進化させた「思考プロセス」
博士は「思考プロセス」を三段階にわたり進化させてきました。
最初に「思考プロセス」が開発されたのは、『ザ・ゴール』の出版後、『ザ・ゴール』がベストセラーになった後の1988年のことでした。
当時は、<ジョナ・コース>と名づけられ、『ザ・ゴール』の主人公アレックスの恩師ジョナのように、生産改善を教えられるようにするプログラムでした。
第二の進化は、この『ザ・ゴール2』が発刊されるのと同時に、1991年にスタートした<ジョナ・プログラム>です。これは、ジョナのように考え、組織の問題解決ができるように開発されたものでした。
そして第三段階は、2008年に出版された『ザ・チョイス』(原題:The Choice)で描かれたように、充実した意義ある人生を過ごすための「思考プロセス」までに飛躍的に進化させました。