本書の目的2:子の気持ちがわかる本
「子どもが今まで我慢してきたことが見えてきた」

子どもが思春期になって、子どもが今まで我慢をしてきたことが見えてきた、、。自分の子育て、反省することばかり。自分の未熟さを認めて、前を向いていこうと思う。(「読書メーター」感想文より。以下、囲み部分の引用はすべて同サイトより)

本書の特徴の二つ目は、「子どもの気持ちが最もよくわかる本」だということだ。「子どもが何に感謝していて、何を直してほしいと思っているのかがわかる」ように、多様な子どもの「生の声」を大規模に集めている。「子どもの親に対する本音を理解」するうえで、本書のアンケート調査結果は、貴重な洞察を与えることであろう。

 実際にこの「読書メーター」でも、当アンケートを高く評価する声は非常に多い。

今年読んだ中で一番良かった。タイトルは自己啓発系のぺらっぺらなビジネス教養本みたいなものだが、中身はものすごく濃い ‬‬膨大な日本を代表するエリート学生に、当時の両親からの教育についてのアンケートを分析した生データは、もうこれだけでも貴重な育児参考資料となっている。

 本書は、大学生になった子どもが幼少期の家庭教育を振り返って最も感謝していることを自由に書き出してもらっている。同時に、「親の教育方針で最も嫌だったこと・改めてほしかったこと」も豊富に調査している。

「子どもが親に感謝している家庭教育方針」として最も多かったのは、

1.主体性:親が自分自身の決断を尊重してくれた
2.視野の広さ:視野を広げる経験をたくさんさせてくれた
3.グリット:最後までやらないと、叱ってくれた
4.コミニュケーション能力:頭ごなしに価値観を押し付けず、価値観や視点を理解してくれた
5.学習習慣:自主的に勉強に向かうよう、勉強への動機づけをしてくれた
6.勉強以外の勉強:受験だけでなく、人間性を磨くしつけを厳しくしてくれた
7.無償の愛・信頼を注いでくれた

 以上が「親に最も感謝していること」として挙げられた項目であり、これらがそのまま、本書の1章から7章のトピックを形成している。

 と同時に、彼らが最も親に不満を持っていたのはその裏返しであった。

 本書を読めば子どもが何に感謝し、何に不満を抱いているのかよくわかる。本書をきっかけに「子どもの気持ち」をよくご理解いただき、「本当に子どものためになる育て方」を考えていただければ、本書の目的の9割は達成されたといえるだろう。