若さを誇る江戸川区では、お年寄りも元気だ。東京都福祉保健局の『東京都医療費分析報告書』によると、1人当たりの老人医療費は練馬区に次いで低い。介護保険1号被保険者の要介護・要支援認定率は、23区最低となる。老人クラブの会員数も一番多い。

 また、高齢者がいる世帯のうち1人暮らしの高齢者の割合も最低だ。逆に、三世代同居の割合は最高となる。多くのお年寄りが家族と一緒に暮らしている。だからお年寄りは元気だし、若い人たちも子どもを産むときに心強い。

裕福な農家の数は23区中ダントツ!
特産の「小松菜」は江戸川区生まれ

 区内で働く人の割合が23区で最も高く、職と住が近接していることも江戸川区の特徴である。

 昼間人口9位の江戸川区の主要産業別の事業所数は、製造業6位、卸・小売業10位、サービス業13位。特に高いものはないが特に低いものもなく、バランスが取れている。

 そんななかで特筆すべきは、運輸業の事業所数が第2位であること。中央卸売市場葛西市場に隣接して、東京有数の物流ハブ拠点、葛西トラックターミナルがある。

 江戸川区の産業というと、農業も忘れてはならない。販売農家数は3位、経営耕地面積は2位。さらに、農産物販売額が700万円以上の農家の割合は、22.4%とダントツだ。東京最大の農業区と言われる練馬区の6.2%、世田谷区の2.6%、足立区の11.4%と比べると、江戸川区の農業の底力が理解できるだろう。

 その理由は、江戸川区小松川の地名に由来する「小松菜」という特産品があるからだ。区内作付作物の大部分を小松菜が占め、2005年の収穫量は日本一に輝いた(06年は2位)。

 そんな江戸川区のライフスタイルだが、鉄道駅の乗客数は最低となる。だいたい駅が少ない。駅の数は、面積が3分の1以下の目黒区に次いで下から2番目。それでも、以前よりは随分便利になった。1969年に東西線が、83年~85年にかけて都営新宿線が開通するまで、江戸川区の中南部はまさに「陸の孤島」だった。