人事大激変!第8回Photo:z_wei/gettyimages

人事の世界にテクノロジーの波が押し寄せている。テックの浸透は人事の仕事を一変させ、人事部の存在意義を問うことにもなろう。特集「人事大激変!あなたの評価・給料が危ない」(全12回)の第8回では、人事のプロに対するアンケート調査を基に、最先端人事が使いこなす最強のツールをご紹介しよう。

「週刊ダイヤモンド」2019年5月11日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの

人事のプロに聞いた!
最強の「HRツール」

 旧来型の人事部といえば、社員の人生を左右する昇給、昇格、異動に強い権限を持つ特異な集団だった。

 本特集「人事大激変!あなたの評価・給料が危ない」でこれまで触れてきた通り、企業は長年染み付いたレガシーの人事制度を大刷新しながら、それと並行して、グローバルで繰り広げられる人材争奪戦でも敗北するわけにはいかない。

 従来以上に、経営に寄り添った人事戦略が欠かせない重大な局面であるにもかかわらず、定型業務や法的対応など戦略的とはいえない業務が激増したことで、パンク状態に陥っている人事部は多い。

 この悩み深いレガシー企業にとって、HR(人事)テックは、うまく使いこなすことができれば救世主になり得る。

 HRテックとは、クラウドやビッグデータ解析など最先端のITを駆使して、人事業務を効率化したり変革したりする手法のことだ。現在、HRテックを駆使した多数のツールが誕生している。

 HRツール市場は、大きく三つに分類される。(1)採用に関わる分野、(2)給与計算や労務管理などのオペレーティングの分野、(3)評価管理や適性人材の配置などタレントマネジメントの分野だ。

 ダイヤモンド編集部では企業の人事担当者や人事のプロに、HRツールに関するアンケートを行った。その調査によれば、「42%の企業がテック投資を増やしている」と回答。積極的な姿勢が見て取れる。

>>人事アンケートQ1〜4は【「人事部アンケート」で見えた本音、変革を阻む4つのハードル】を参照