最近注目されている不動産投資。FIRE(経済的に自立して早期リタイアする)の手段として、多くのサラリーマンが関心を寄せている。しかし、人口減少経済の中で不動産投資の先行きに不安を感じている人も多い。不動産投資は、人口が集中する都心部でしか成り立たないのだろうか。『東大博士が書いた石橋を叩いてでも成功したい人のための「不動産投資」大全』の著者が、不動産投資を始めるのに向いているエリアについて解説する。

リタイアを目指すなら、不動産投資は地方都市がいいPhoto: Adobe Stock

人口が多い都会での
不動産投資の特徴

 どのような立地で不動産経営をすればいいでしょうか。都会と地方での違いを見ていきます。

 都会の長所としては、何といっても人口が多く、賃貸の需要があることです。

 都会の人はなかなか持ち家を持てない(持たない)ことは、不動産賃貸業の立場から見れば有利です。車所有が少ないので、物件の駐車場が不足していても問題がないことも有利でしょう。

 都市銀行・メガバンクも含めて金融機関が多数存在し、売りに出る収益物件も多く、また、買い手が多いため売却もしやすいことになります。また、不動産屋、リフォーム業者などが多くあることも有利です。各種セミナーやコンサルタントも多く、大家の交流も活発です。

 他方で、都会は土地が高く、建物価格も高く、利回りは低くなってしまいます。諸経費も、たとえば固定資産税(都市計画税)は高いです。