「ガソリン」がかつてない大転換期を迎えている。トヨタ自動車をはじめ、世界の自動車メーカーがガソリン車から電気自動車(EV)にかじを切るなど、「脱炭素シフト」のうねりで将来的にガソリン需要は蒸発する。そしてすでに国内のガソリンスタンドは、1994年の6万店をピークに、今では3万店に半減した。物流・人件費のコストアップや事業承継、廃業と、特に中小零細スタンド経営者の悩みは多岐にわたる。そこにロシアによるウクライナ侵攻の影響で歴史的な原油高が襲来した。日本政府は「ガソリン補助金」に莫大な税金を投入するが、その効果は果たして…?脱炭素とスタンド経営難、原油高が絡み合う「ガソリン三重苦」の最前線を追いかける。