基本に忠実なエレガントな問題
数学の美しさは簡潔さで実感できる。同じ大きさの円が3つ重なったこの問題は、実に基本に忠実でエレガントな問題である。
円は中心からの弧までの直線(半径r)はいずれも等距離である。つまり、弧AB、弧CD、弧CEの半径はすべて4cmである。
次に弧の中心角を見ると、
弧ABの中心角=角ACB
弧CDの中心角=角CBA
弧CEの中心角=角CAB
三角形ABCの内角の和は180度なので、
角ACB+角CBA+角CAB=180度
円の弧の長さは2πrで求められる。rは4cm、πは3.14である。
上の式のように3つの内角の和は円の360度の半分であるから、
弧AB+弧CD+弧CEの和は
2×3.14×4×180/360=12.56cm
直線の長さは、DA=EBなので、いずれかを求めればいい。
DA=DB-AB=4-2=2cm
DA+EB=4cm
よって、答えとなる太線の長さは、
12.56+4=16.56cm