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坪井賢一
第20回
漫画『赤狩り』は1950年代前半、アメリカの「赤狩り」がハリウッドを大混乱に陥れた時代を描いた作品である。赤狩りは現代史の教科書に出てくる歴史的事実だが、連載漫画として「ビッグコミックオリジナル」で2017年から始まったのは意外な驚きだった。

第19回
阿佐田哲也の小説『麻雀放浪記』の第1巻「青春編」が発売されて大ベストセラーとなり、麻雀ブームに火がついたのはちょうど50年前。漫画『麻雀放浪記』はそのコミカライズ作品であり、『麻雀放浪記2020』はリメイクされた映画の漫画化作品だ。

第18回
『雪花の虎(ゆきばなのとら)』は、東村アキコによる歴史漫画である。主人公は上杉謙信(1530~78)。ただし女性。「謙信は女だった」という仮説を立てて構築した作品だ。

第17回
漫画『まんが道』と『愛…しりそめし頃に…』、タイトルはまったく違うものの連続した作品である。著者は藤子不二雄Aで、本作は長い自伝なのだ。また、A氏の自伝にとどまらず、戦後の漫画発達史を知るうえで重要な作品である。

第16回
漫画『ナポレオン』はフランス革命とナポレオン戦争を描いた長編漫画だが、読者は剣で斬られ、銃弾に貫かれ、砲弾で吹き飛ばされる体験をするだろう。写実を超えたすさまじい熱気と表現で、私たちを1800年前後のヨーロッパへ連れていく。

第15回
『ワイルド7』は1969年から「週刊少年キング」に連載され、2016年に他界した望月三起也の代表作。2019年は連載開始から50周年に当たる。なにしろ、こんなかっこいい漫画、そうあるものではない。

第14回
『乙女語り』の作者はじつに意外な舞台を選び、読者の想定を超える物語を進めている。時代は19世紀の中葉、物語の舞台はトルキスタン(中央アジア)のあちらこちら。主人公は中央アジアを旅行中のイギリス人の20代青年、ヘンリー・スミスである。

第13回
漫画『銃夢』が1991年から95年まで「ビジネスジャンプ」に連載されてからなんと28年。続編が現在まで続いているが、ジェームズ・キャメロン監督がプロデューサー兼脚本家として実写映画化し、2月22日には日本でも公開される。

第12回
漫画『岳』のあと、著者の石塚真一により描かれているのが長編が『BLUE GIANT』とその続編の『BLUE GIANT SUPREME』だ。山岳物語とはがらりと変わり、テーマはジャズで身を立てる青年のサクセス・ストーリーである。

第11回
『ブラック・ラグーン』は、ハードボイルドな作品である。しゃれたセリフ回しに、膨大な武器の情報と激しい銃撃戦が繰り広げられる。私はこの作品が大好きで、単行本の発売をいつも心待ちにしているのだが、なんとも刊行ペースが遅い。

第10回
世にグルメ漫画は数あれど、この作品ほどグルメからほど遠く、しかしわれら普通の市民にとってものすごく近い「食」をテーマにしている漫画はないだろう。舞台はある所轄の警察署。中年刑事タチバナが主人公だ。

第9回
2004年の『センゴク』は、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の天下統一をめぐる歴史劇だが、主人公は仙石権兵衛秀久という有名ではない武士である。仙石が織田、豊臣、そして徳川に仕え、戦国時代を生き抜いていく物語だ。

第8回
『ナニワ金融道』の連載が「モーニング」で始まったのは1990年だった。バブルの頂点を日経平均株価の頂点だとすれば、1989年12月末に株価は史上最高値を付けている。90年に入ると株価は下落を始めるが、不動産価格はまだ上昇を続けていた。

2018年9月、ある人物の一生を描いた評伝が刊行された。社会科学の統合という壮大な目標を掲げ、数学、経済学、社会学、心理学、政治学、宗教学、法律学などを世界の超一流学者から学び、自家薬籠中のものとした異能の天才──小室直樹だ。小室氏の死から8年、その生涯を膨大な取材と資料を元に『評伝 小室直樹』としてまとめた村上篤直氏に小室氏の学問的功績とさまざまな人物との関わりについて語っていただいた。

2018年9月、ある人物の一生を描いた評伝が刊行された。社会科学の統合という壮大な目標を掲げ、数学、経済学、社会学、心理学、政治学、宗教学、法律学などを世界の超一流学者から学び、自家薬籠中のものとした異能の天才──小室直樹だ。小室氏の死から8年、その生涯を膨大な取材と資料を元に『評伝 小室直樹』としてまとめた村上篤直氏にお話を伺った。

第7回
漫画『はたらく細胞』は、免疫系の細胞を擬人化した物語で、おとなが読んでも分子生物学の勉強になる。本作の独自性は、免疫系の細胞が人間そのものとして描かれている点だろう。擬人というより、人間そのものなのだ。

第6回
9月にコミックス第15巻が発売されたばかりの『ゴールデンカムイ』の舞台は20世紀初頭、明治時代後期の北海道である。日露戦争(1904~05年)直後、復員した陸軍一等兵、杉本佐一が主人公だ。

第5回
『キングダム』は、中国古代史から題材を得た長編漫画。主人公はのちの始皇帝になる秦の王子政(せい)と大将軍になる信(しん)。中国古代史をテーマにした小説や漫画は非常に多いが、政はともかく、信を主人公にした作品は初めてであろう。

第4回
『石ノ森章太郎の物語』は1998年に60歳で亡くなった石ノ森章太郎のアンソロジーである。2018年は没後20年、生誕80年のアニバーサリーイヤーのため、テレビドラマやさまざまな書籍が出版され、石ノ森章太郎の漫画家人生が改めて注目されている。

第3回
漫画『大奥』は、徳川幕藩体制下、男が奇病によって激減し、女がすべての要職を占めた江戸城の権力模様を描く漫画である。歴史改編SFの大長編コミックだ。最大の魅力は、女将軍のキャラクターと美男による大奥での権力争いである。
