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坪井賢一
今年で、ビートルズ最後のアルバム「レット・イット・ビー」の発売から50年。わずか8年ほどの録音活動期間でありながら、ポピュラー音楽史に多大な影響を与えたビートルズ。特にこのアルバムの発売、そしてその後の映画「レット・イット・ビー」公開までの約1年半は複雑かつ激動の時代だった。

2020年は、チャイコフスキー生誕180周年の記念すべき年である。抒情的で美しい旋律、金管楽器の派手なリズムとハーモニーなど、世界中で人気があるチャイコフスキーだが、なかでも1番人気の「悲愴」交響曲の新しい録音を、30代から40代の指揮者で聞き比べてみよう。

なぜ、どのように新型コロナウイルスは出現したのか、どうして感染は急速に世界に広がったのか、そもそもウイルスとは何か、いったいいつから地球に存在しているのか、抗コロナウイルス薬とは、どのようなメカニズムで効くようになるのか。いやはや分からないことだらけだ。「ウイルス学」を初歩から自習してみることにした。

2020年はベートーヴェン生誕250年のアニバーサリー・イヤーだが、わが国の代表的な作曲家、山田耕筰が没して55年目の年にも当たる。山田耕筰といえば、「赤とんぼ」「待ちぼうけ」「この道」「からたちの花」といった童謡によって広く知られている。多くの日本人は彼を童謡の作曲家だと思い込んでいるが、実は100年前にヨーロッパの舞台芸術を日本に根付かせた大知識人だったのである。

本欄の前回、「ベートーヴェン生誕250周年、最新『交響曲全集』10本を聞き比べた!」の最後に書いたように、同じ曲でも楽譜の版(エディション)の相違が演奏に大きく影響するので、指揮者による楽曲の研究は楽譜の選択から始まる。クラシックだから楽譜にそれほどの差はないだろうと考えがちだが、とんでもない。1980年代以降に楽譜の考証は飛躍的に進み、実はどんどん変化しているのである。したがって演奏者による表現の差も拡大している。

2020年12月にベートーヴェン生誕250周年を迎える。今年は世界中でベートーヴェンの作品を演奏するコンサートが無数に開催されるだろう。CDなどのソフトも、すでに続々と発売されている。特に9つの交響曲は世界中で人気があり、全集としてさまざまなセットが市場に出ている。SACDやブルーレイオーディオなど、ハイレゾ音源で古いアナログ録音をリニューアルしているケースも多く、新しい発見が可能になっている。

映画「ボヘミアン・ラプソディ」が公開されて1年、世界で興行収入1000億円を超える空前の大ヒット作となり、アカデミー賞と英国アカデミー賞で主演男優賞などを受賞している。そして2020年1月にはクイーン+アダム・ランバートの来日公演が行なわれる。もちろんフレディ・マーキュリーはいないが、2019年10月にはフレディのソロ録音を集大成した「ネヴァー・ボーリング-フレディ・マーキュリー・コレクション」と題したボックスセットが発売されている。このフレディ全集を聴くと、彼が晩年に残した作品の多くはクラシックへ傾斜していたことがわかる。

ミュージカル女優としてデビュー4年、小南満佑子(こみなみ・まゆこ)は着実に大きな舞台で実績を積んできた。主演クラスの役が続き、キャリアはベテランの風情だが、まだ23歳だ。4歳のころからショービジネスの世界をめざしていたという。ミュージカルの大舞台を目標として周到に準備して階段を上がり、クラシックの声楽を並行して学んでいるミュージカルスターに注目したい。

たった1人でコツコツと、15年以上かけて科学書の図書館を構築してきた人がいる。偶然、ダイヤモンド社の社員がネット上で発見し、教えてくれたのである。リアル図書館ではなく、「科学図書館」と名付けられたウェブサイトで、蔵書は約500点だ。ウェブ上でだれでも無料で閲覧できる。つまり全点の全文がPDFで公開されているのである。

ビートルズの最後から2番目のアルバム「アビイ・ロード」が発売されたのはちょうど50年前、1969年9月26日のことだった。あれから50年、アナログの音源が技術的に整理、更新されて3次元サラウンド版まで追加され、「50周年記念エディション」としてこの9月27日に発売された。

バイロイト音楽祭は、毎年7月末から8月末にかけてドイツ・バイエルン州のバイロイト祝祭劇場で開催される夏の一大イベントだ。世界各地のクラシック系音楽祭と違うのは、リヒャルト・ワーグナー(1813~83)の主要な楽劇10作から選んで公演する、ワーグナーだけの音楽祭だということだ。ドイツだけでなく、欧米や日本などから多くのワーグナー・ファン(ワグネリアンという)がバイロイトへ向かう。ドイツのメルケル首相もワグネリアンで、毎年初日に聞いているそうだ。

MMT(現代貨幣理論)は5年ぶりに登場した経済学の目新しいコンセプトで、提唱者らの著作が日本で出版されれば大ベストセラーは間違いないところだ。主導する一人、アメリカのステファニー・ケルトン氏(ニューヨーク州立大学教授)が先週来日し、ダイヤモンドオンラインを含むさまざまなメディアに登場してMMTの理論的な解説を行なっていた。ここではMMTが登場した背景をたどり、経済思想史と経済理論の基礎知識を整理する。

サブタイトルまで入れると、両展覧会の正式な名称はこうなる。「クリムト展:ウィーンと日本1900」(東京都美術館)、そして「ウィーン・モダン:クリムト、シーレ世紀末への道」(国立新美術館)。前者は朝日新聞社が、後者は読売新聞社が主催者に社名を連ねている。見る前は、両展覧会ともにグスタフ・クリムトを中心にした「世紀末ウィーン」がテーマで、展示の発想はかなりの部分でダブっているのだろうと思った。

第23回(最終回)
1970年代に登場した劇画の代表的な作品『子連れ狼』。作画は時代劇の劇画で有名な小島剛夕、そして原作は小池一夫だ。小池は今年(2019年)4月17日、82歳でこの世を去ったが、膨大な作品を残した漫画の世界の巨匠(マエストロ)である。

第22回
漫画『彼方のアストラ』は、SF漫画としてよく整理された作品だ。一見すると、『十五少年漂流記』を想起させる少年向け冒険物語のようだが、読み進めていくと、ミステリーの要素も強く、どんでん返しと謎解きの面白さもある。

第21回
漫画『イサック』は、大陸欧州を二分して起きた17世紀前半の「三十年戦争」(1620~48年)に傭兵として参戦した日本の鉄砲鍛冶職人、猪左久(いさく=イサック)の物語である。「月刊アフタヌーン」(講談社)で2017年から連載されている。

第20回
漫画『赤狩り』は1950年代前半、アメリカの「赤狩り」がハリウッドを大混乱に陥れた時代を描いた作品である。赤狩りは現代史の教科書に出てくる歴史的事実だが、連載漫画として「ビッグコミックオリジナル」で2017年から始まったのは意外な驚きだった。

第19回
阿佐田哲也の小説『麻雀放浪記』の第1巻「青春編」が発売されて大ベストセラーとなり、麻雀ブームに火がついたのはちょうど50年前。漫画『麻雀放浪記』はそのコミカライズ作品であり、『麻雀放浪記2020』はリメイクされた映画の漫画化作品だ。

第18回
『雪花の虎(ゆきばなのとら)』は、東村アキコによる歴史漫画である。主人公は上杉謙信(1530~78)。ただし女性。「謙信は女だった」という仮説を立てて構築した作品だ。

第17回
漫画『まんが道』と『愛…しりそめし頃に…』、タイトルはまったく違うものの連続した作品である。著者は藤子不二雄Aで、本作は長い自伝なのだ。また、A氏の自伝にとどまらず、戦後の漫画発達史を知るうえで重要な作品である。
