井手ゆきえ
第42回
昨年末、歌手の桑田佳祐さんが食道がんから見事に復帰した姿を目の当たりにしたPさん、56歳。同じ病気で闘病中だけに、自らを重ねずにはいられなかった──。

第41回
胆石手術の事前準備で血液検査を受けたOさん、56歳。術前に別室に呼ばれ、主治医からHIV(ヒト免疫不全ウイルス)陽性を告げられた。息が詰まり頭の中が真っ白になった──。

第40回
骨折で入院した父親を見舞ったNさん、48歳。担当医から「お父さんは骨粗しょう症の治療が必要ですね」と言われ、驚いてしまった。女性の病気じゃないのか?

第39回
頑固なフケ症に悩んでいたMさん、45歳。いろいろ工夫をしてみたが、いっこうに治まらない。思春期の娘に強く言われて受診した皮膚科で「乾癬(かんせん)」と診断された──。

第38回
60歳を目前に肺がんが見つかったLさん。ステージ(病期)2でリンパ節にも転移があり、治る確率は五分五分、禁煙10年目のことだった──。

第37回
男性85センチメートル、女性90センチメートル以上というへそ周りの寸法だけが一人歩きし「肥満=メタボリックシンドローム」と思われがちだが、腹囲だけにこだわると普通~小太り体型のメタボグループを見逃してしまう危険性が指摘されるようになった。

第36回
中高年の膝関節の痛みといえば変形性膝関節症が代表的だが最近はスポーツ性の外傷が増えてきた。アクティブなことはよいとして、やはり加齢に伴う変化には十分注意してほしい。

第35回
「右の精巣に腫瘍(がん)が認められます」。そう医師に告げられたとき、Iさんは耳を疑った。まだ32歳、がんになるような年齢ではない。しかもタマにがんだって?

第34回
最近は不定愁訴をひとくくりにできる「男性更年期」という名称が市民権を得てきた。しかし男性の場合ホルモンの低下だけに原因を求めるのは難しい。そこで注目されているのが「首コリ」病。正式には頚性神経筋症候群と呼ばれるものだ。

第33回
ドライアイは涙の量や質の異常により、目の角膜表面が障害される病気。最も多い「蒸散型」では、まばたきの減少や涙液成分の異常で角膜表面が乾燥し、「肌荒れ」状態になる。

第32回
頭痛には○○。たいていの人が○○に市販薬の名前を入れるだろう。診療科名なら内科だろうか。しかし、正解は「頭痛には神経内科」。特に中高年の頭痛は重大な病気の兆候である場合が珍しくない。

第31回
急性心筋梗塞で病院搬送、緊急手術を受けたAさん、49歳。健康診断で血圧は若干高いが、脂質は「正常」と言われたばかりだった──。

第30回
部下から乳がん治療中の仕事について相談されたZさん。話し合い、手術時は有給休暇を、その後は体調を見ながら就労調整を行うことになった──。

第29回
ある日、痛くもないのに派手に赤いおしっこが出たYさん、56歳。念のため受診した泌尿器科でがん専門施設を紹介された──。

第28回
戦後一貫して右肩上がりだった大腸がんの死亡率も、この数年は減少傾向に転じている。診断技術や手術手技の進歩によるところが大きいが、最近使われるようになった大腸がんに有効な抗がん剤も寄与している。

第27回
ちょいメタボのUさん(42歳)。最近、胸焼けがひどいので内視鏡検査を受けた。結果は異常なし。しかし、症状は強くなる一方で、夜も眠れなくなってきた──。

第26回
お腹回りが気になる経理部長、Wさん(49歳)にとって秋の健診時期は憂うつな季節。昨年も血糖値が引っかかり、ダイエットを厳命されたのだが──。

第25回
元来が酒豪を自認するJさん、51歳。年末年始は連日の宴会続き。そして大晦日、元日と大酒を飲んだ深夜、これまでに経験したことがない激しい腹の痛みに襲われた──。

第24回
あるシーズンの花粉量に影響するのは、前年夏の気温と日照時間。加えて飛散量が少なかった翌年は気象条件が悪くても、花粉の生産量そのものが増えることが知られている。つまり、2011年は花粉が多くなるすべての条件が満たされている。

第23回
この秋の健診で肝機能に黄色信号が出たBさん、46歳。別に大量飲酒をするわけでも、ウイルス性肝炎でもない。半信半疑で紹介先を受診したところ、NASHの疑いと診断された──。
