早川幸子
第119回
がん治療をする上で、どこまでが絶対にかかるお金で、どこからが個人の選択によるものなのか。これを知っておくと、がん治療の経済的な不安はずいぶんと解消される。

第118回
病気やケガをして入院が長引くと「医療費がどんどん増えてしまいそう」などの不安が出てくるのも事実。そうした不安から、民間の医療保険に入っている人も多いはずだが、その前に知っておきたいのが公的な保障だ。

第117回
昨年度の法改正に伴い、病気予防や健康づくりの自助努力をした人に「インセンティブ」を与える健保組合や自治体が増えている。改めて制度をおさらいし、その危険性を考えてみたい。

第116回
最近、調剤薬局で「かかりつけ薬剤師」という言葉を見聞きした事はないだろうか。これは、今年4月の医療費の改定で新設された、いわば薬剤師の指名料のようなものなのだが、現場ではちょっとした混乱が起きている。

第115回
医療費の改定で、4月から薬局にはおくすり手帳を持参したほうが1回あたり40円安くなるように見直された。ところが、利用する薬局の規模によっては、このルールが適用されず、おくすり手帳を持参しても医療費が安くならない薬局もあるのだ。

第114回
熊本地震で被災し医療を必要とする一方、着の身着のまま避難して身の回りのものを持ち出せなかった人も多いだろう。災害時は医療体制も特別措置がとられるので、体調を崩している人は、お金の心配をせず医療にかかってほしい。

第113回
新入社員は、親の扶養からはずれて自分で健康保険に加入する。だが、自分が加入している健康保険に、どのような保障があるのか知らない人はけっこう多い。そこで、今回は健康保険の保障について、おさらいしてみたい。

第112回
この連載で、「おくすり手帳を断ると医療費が20円安くなる」ことを書いたのは2014年2月のこと。あれから早2年。今年は「おくすり手帳」の扱いが大きく変わることになった。

第111回
4月から始まる「紹介状なしで大病院にかかった場合の特別料金」。本コラムでは、過去にも紹介しているが、制度開始を前に、改めて導入の背景にあるものや問題点、今後の課題を整理しておきたい。

第110回
民間保険のテレビCMのおかげで一躍有名になった、がんの「陽子線治療」「重粒子線治療」。この2つの粒子線治療は、これまで先進医療の対象となっていたが、従来からある放射線治療と比べた優位性に疑問符がつき、先進医療から外される可能性も噂されていた。

第109回
2017年から、あるケースで確定申告時の医療費控除のハードルが下がる。来年の申告に備えるには、今からコツコツ領収書を貯めておくことが必要だ。その「スイッチOTC薬控除(医療費控除の特例)」の概要を紹介する。

第108回
現在、行われている2016年度の診療報酬改定の議論の中で、70歳以上の人の高額療養費を見直して、患者負担を増やす案が急浮上してきたが、これは今流行の「下流老人」を増加させることになりはしまいか。

第107回
年末年始は海外旅行シーズン。旅先での万一の病気やケガへの備えも考えておきたい。海外では、日本のように保険証1枚でいつでもどこでも医療を受けられるというわけにはいかず、とくに米国圏などではビックリするほど高額な医療費を請求されることもある。

第106回
今回のTPP大筋合意内容で、日本の医療が崩壊する可能性は極めて低い。それより、本来は国民生活を守るべき日本の財務省から、ジワジワと医療給付を縮小する圧力が働いている。

第105回
高額療養費と介護費用を合算できる「高額医療・高額介護合算療養費」は、昨年8月分から段階的に限度額が見直されている。今回は、健康保険と介護保険の自己負担限度額の改正ポイントを押さえておこう。

第104回
新制度「患者申出療養」を突破口に、混合診療は全面解禁に向かうのか。今回は、日本の医療政策や財政事情、外圧との関係などから、その可能性を考察してみたい。

第103回
9月30日、厚生労働省は「患者申出療養(かんじゃもうしでりょうよう)」の具体的な運用方針を公表した。医薬品などの安全性や有効性、実施計画などを審査する「患者申出療養評価会議」を設け、患者団体の代表もメンバーに加わることになっている。

第102回
前回は混合診療の解禁論争の歴史を振り返り、来年4月から「患者申出療養」という新しい医療制度がスタートすることをお伝えした。今回は患者団体から不安の声が上がるこの制度の詳しい内容、先進医療との違いなどを整理したい。

第101回
来年4月、「患者申出療養」という新しい医療制度がスタートする。難病やがんなどの患者からの希望によって、日本未承認の医薬品などを、健康保険適用の治療と併用できるようにする制度で、現在、厚労省で具体的なしくみ作りが行われている。

第100回
前回お伝えした、国威発揚のごとく打ち上げたられた健康増進計画には、本当に効果があるのだろうか。病気を予防して医療費を削減するというロジックは一見もっともらしいが、「根拠はない」とする研究もある。
