
山崎 元
第204回
フィナンシャルアドバイザーを名乗る方から、フェイスブックで「十把一絡げに特定の職業をこき下ろすことはやめていただきたい」というメッセージをいただいた。実名でのまじめな問いなので、次のように返答した。

第208回
今回決定されたTPPの交渉参加については、賛否どちらの側にも不満を残したように思う。果たして、事前に議論は十分尽くされただろうか。複数かつ複合的な「本当に議論すべきファクター」を交えながら、TPP議論の意義を考える。

第203回
先日、大阪で行われたネット証券4社による投資信託セミナーに出席した。パネルディスカッションで、司会の朝倉智也氏(モーニングスター社長)が冒頭いきなり筆者に投げかけた質問が「投資信託は日本でなぜ売れないのか」だった。

第207回
野田首相が、TPP交渉への参加を正式に表明した。筆者はTPPには賛成だが、今回の決定プロセスには「気持ちの悪さ」を感じた。それは政府内において、反対派も含めてTPPが真剣に議論されたとは、到底思えないからである。

第202回
アセットアロケーション(資産配分)は、投資資金を資産カテゴリー別に、どんな割合で配分するかを決定する作業だが、おカネの運用にあって、運用成績の8~9割を決める重要なプロセスだ。

第206回
怪しいとは思っていても、何が問題なのか、もう1つよくわからなかったオリンパス問題。ここにきて、過去の一連の問題が明るみに出始めた。オリンパスをこれからどうしたらいいのか。本当の責任はどこにあるのか。改めて検証してみたい。

第201回
先日、久しぶりに競馬場に行ってきた。好天にも恵まれて、生のレース観戦はすばらしかったが、馬券はさっぱり当たらなかった。せっかくだから、どのレースも馬券を買って「参加」したい。だが、続けて買っているとそれなりに損失が累積する。

第205回
『週刊ダイヤモンド』は、「野村争奪戦で幕が開く! 金融大波乱」という衝撃的な特集タイトルを掲げた。メガバンクによる野村買収は、本当にあり得るのだろうか。私はそれに異論を唱えるが、証券業界にはビジネスモデルの転換が必要だ。

第200回
ある知人に「ブラジルレアルはどこまで戻るでしょうか?」と質問された。なぜレアルが気になるのかと聞くと、お母様が通貨選択型の投資信託のブラジルレアル・コースで、ここのところ損をしているからだという。

第204回
九州電力や北海道電力の「やらせ問題」が終息せず、波紋を広げ続けている。そもそも、政府や自治体が主催する説明会やシンポジウムそのものが、議論が空洞化した、アリバイ作りのための手続きに堕していることこそが問題であるように思う。

第199回
結論に全面的に賛成するわけではないが、米国債を題材に投資と債券の基礎をわかりやすく語った良著、林敬一著『証券会社が売りたがらない米国債を買え!』を他人にも薦めたい。投資において大切な心得のざっと8割が印象的に頭に入るように構成されている。

第203回
年金支給開始年齢引き上げ検討の報道を受けて、いろいろと考えていたら、ひときわ声の大きな電話が掛かってきた。声の主は、ある上場企業の社長をやっている筆者の旧知の友人だ。

第198回
数年前に、会社は誰のものなのか、という議論が盛り上がった。株式会社の場合、会社の債務を差し引いた財産の最終的な所有者、会社の方針の最終的な決定者という意味では「株式会社は、株主のものだ」と見るのが自然だろう。

第202回
民主党代表選に敗れた海江田万里氏は、今回は入閣を見送られた。しかし首相に最も近づいた男は、民主党の税制調査会の筆頭副会長を引き受けた。今回考えたいのは、この税調での海江田氏の行動だ。

第197回
お金を正しく扱うには、いくつかの計算が正しくできなければならないが、問題は、計算が嫌いな人が多いことだ。

第201回
現在発売中の『週刊ダイヤモンド』(10月8日号)は「日本を見捨てる富裕層」という特集を組んだ。本稿では、その中でも取り上げられた「富裕層の資産運用」について取り上げてみたい。彼らは、果たして的確に「逃げて」いるのだろうか。

第196回
年金基金のような大きな資金を運用する機関投資家の場合、一つのアセットクラス(「国内株式」などの資産の大分類)内で数社あるいは十数社くらいの運用会社を使うことが珍しくない。

第200回
現在の商業的政治報道にあって、小沢一郎氏が、まだまだ商品価値がある、ということなら、商売を邪魔するようで申し訳ないが、国民も、メディアも、何よりも民主党が、小沢一郎氏に注目することを、そろそろ止めたらいいのではないか。

第195回
生命保険はわれわれにとって身近な金融商品だが、筆者はこれまで、生命保険に対して好意的な記事を書いた記憶がない。その最大の理由は、生命保険の商品に「透明性」がないからだ。

第194回
翻訳されにくい投資の専門書を数多く出版しているパンローリングという出版社がある。このたび、この会社が出版した本で、これぞ究極の一冊と思う推薦図書を見つけた。タイトルは『賭けの考え方』だ。
