
2022.3.13
新日本酒紀行「真上」
筑波山北麓に位置する桜川市真壁町は、江戸時代に陣屋町として栄え、町並みは重要伝統的建造物群保存地区に指定。登録有形文化財の建造物は100棟以上も残る。その1棟で酒造りする村井醸造は、1670~80年に近江商人の村井重助が良い米と水が豊富なこ…
酒食ジャーナリスト
日本古来の食の良さを啓蒙。著書に『厳選日本酒手帖』(世界文化社)、『ゼロから分かる!図解日本酒入門』(世界文化社)など。
2022.3.13
筑波山北麓に位置する桜川市真壁町は、江戸時代に陣屋町として栄え、町並みは重要伝統的建造物群保存地区に指定。登録有形文化財の建造物は100棟以上も残る。その1棟で酒造りする村井醸造は、1670~80年に近江商人の村井重助が良い米と水が豊富なこ…
2022.3.6
とろりとクリーミーな口当たりのにごり酒は、どぶろくと混同されがちだが、酒税法では、にごり酒は清酒、どぶろくはその他の醸造酒に分類される。違いは、濾すか濾さないかだ。1976年から、世界遺産の白川郷の名を冠したにごり酒を醸す三輪酒造。8…
2022.2.27
国産のクラフトジンに注目が集まる。ジンとは何か? 実は細かい規定はなく、蒸留酒にジュニパーベリーを入れて再蒸留すればOK。「飲む香水」ともいわれ、スパイスや果物などを調合し個性を競う。日本では2016年に専門蒸留所が誕生して以来、各地の…
2022.2.20
平安時代、鉞(まさかり)担いだ金太郎こと坂田金時も加わった討伐で、滅ぼされたと伝わる鬼が酒呑童子(しゅてんどうじ)。丹後半島の大江山が本拠地だ。その酒呑童子の名を冠した酒を醸すのが、京都府宮津市で1832年に創業したハクレイ酒造。仕込…
2022.2.13
世界で唯一、三段仕込みで造る日本酒は、醸造酒でアルコール度数が20度にも上がる。酒母に麹米と蒸し米と水を1日に1回ずつ、3回に分けて加えるのが三段仕込み。全体量を増やしつつ発酵を旺盛にする。500年以上昔に確立した技術だ。その伝統を変えた…
2022.2.6
塩と並ぶ世界最古の調味料である酢は、酒を酢酸菌により発酵させ、エチルアルコールを酢酸に変える。ビネガー(vinegar)はワイン(vin)が酸っぱくなったものが語源だ。日本には4世紀ごろ、中国から製法が伝来した。「江戸時代初期まで、酢は日本…
2022.1.30
目指す酒造りは「伴農繁醸」と、山岡酒造4代目の山岡克巳さん。「農業とともに繁盛する酒造り」を意味する。広島県は瀬戸内海に面して暖かなイメージがあるが、蔵が立つ広島県北部の三次市甲奴町は標高350mで、寒暖差が大きく、冬はマイナス15℃ま…
2022.1.23
豊島屋十右衛門が1596年に神田で創業した豊島屋本店は、灘の酒を安く、肴に大きな豆腐田楽を出す居酒屋で大人気。「江戸名所図会」にも描かれた名所となる。明治期に入り、清酒製造を開始。だが、1923年の関東大震災で店は倒壊。300年続いた居酒屋…
2022.1.16
北西酒造の初代、北西亀吉さんは中山道沿いの旧上尾宿という立地と、秩父からの良い水が潤沢に湧く上尾にほれ込み創業。酒銘は人形浄瑠璃好きから「文楽」とし、義太夫、三味線、人形遣いで成り立つ文楽と、米、米麹、水から成る日本酒を重ね合わせ…
2022.1.9
福島県南相馬市小高区で、2021年2月に佐藤太亮さんが立ち上げた醸造所haccoba -Craft Sake Brewery-の「はなうたホップス」は、東北に伝わるどぶろく製法の花酛がルーツ。ホップに黄麹と白麹を使い、爽やかでビター、甘味とうま味が重なる楽しい酒…
2021.12.26
日本一海に近い蔵といわれた福島県の沿岸部浜通り、浪江町の鈴木酒造店。蔵元杜氏の鈴木大介さんと弟の荘司さんが醸す力強い味は、地元漁師が愛飲する「海の男酒」だった。東日本大震災の津波で蔵は流失。原子力発電所事故で避難指示が発令され、故…
2021.12.19
家臣や農家を鼓舞するためにうたわれたホーハイ節は、日本の民謡では珍しいヨーデル唱法を取り入れた高度な技が楽しめる明るいうただ。これにちなんだ酒米が豊盃米で、古城錦を母、レイメイを父として、1976年に青森県農業試験場で育成された。弘前…
2021.12.12
赤い兜がアイコンの酒「赤武」は、赤武酒造6代目、古舘龍之介さんが杜氏となり酒質設計を行う。白い果実や柑橘を思わせる爽やかさがあり、様々な品評会で高評価を得る。岩手県盛岡市で酒造りを行うが、2011年3月まで蔵は大槌町にあった。
2021.12.5
大正天皇ご成婚の折、「最高の慶び事」を記念して酒名に付けた青木酒造は、茨城県古河市に唯一残る酒蔵だ。「7.5代目蔵元です」と笑顔で話すのは長女で専務の青木知佐さん。酒造りを手伝い、営業で全国を駆け回る蔵の顔だが、若いときは家業を継ぐ…
2021.11.28
JR男鹿線終着駅の男鹿駅は、にぎわい創出を目指して2018年に駅舎を200m移し、駅前広場や店舗を整備。男鹿市が借り手を募った旧駅舎に「醸造所を造りたい」と挙手したのが九州男児の岡住修兵さんだ。
2021.11.21
酒の字を含む市区町村は、全国でも山形の酒田市と千葉の酒々井町の二つだけ。その後者、酒々井町で元禄時代に創業した酒蔵が飯沼本家だ。
2021.11.14
社名の鍋店(なべだな)は、貴重な鉄を扱ったことに由来。1689年に佐倉藩から酒造株を与えられ、成田山新勝寺の門前で創業。後に利根川の水運が便利な神崎町へ移転した。19代蔵元の大塚完さんが目指すのは「人の心に響く酒」だ。
2021.11.7
貴醸酒は水の代わりに酒を使い、濃醇で甘くリッチな香味豊かな贅沢酒。広島県呉市倉橋島の榎酒造が、1974年に日本で初めて商品化した。
2021.10.31
世界唯一の「琥珀浄酎」は、純米酒を40度以下の低温で「浄溜」する。アルコール度数は41度で、レモンで香りづけした後、木樽で熟成させる。ウイスキーのような香ばしい風味と日本酒由来のまろやかさ、爽やかさが特徴だ。
2021.10.24
年商4億円が3割まで減少し、杜氏は病で引退、古参社員は退職と、歯止めがかからぬ業績不振から、世界一のコンテスト受賞数を達成し、売上を4倍に伸ばして、世界酒蔵ランキング2020で1位に輝いたのが、岐阜県飛騨市の渡辺酒造店だ。
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