実は、デスクワークが多い人の仕事の疲れやストレスと直結している「座り方」。ここでは、座り方を見直して猫背を治す方法、座ったままでできる簡単なエクササイズで仕事の疲れとストレスを解消しよう。

猫背を直す、心地いい座り方とは

 サッカー選手であろうと、ほかのスポーツ選手であろうと、日常の中の身のこなしの延長がプレーに現れます。練習さえしっかりしていれば、華麗なプレーができるわけではありません。
 もちろん、どんな仕事であっても同じことが言えます。日常の立ち方、歩き方から見直す必要があることはすでに述べましたが、デスクワークが多い人にとっては座り方も重要になってくるでしょう。

 パソコンの画面をずっと眺めている状態が続くと、肩の両側が内旋していき、次第に猫背になっていきます。
 こうした姿勢の崩れは肩や首のコリ、眼精疲労や頭痛の原因になるほか、胸が圧迫されるため呼吸が浅くなります。慢性化することでストレスがたまっていき、気持ちもネガティブになってしまいます。

 猫背を改善したい人は、まずイスに座る前に「ダブルT」で立ち、そのままストンと腰を下ろすようにしてください。

★【復習】ダブルTの立ち方★
まず両脚を肩幅に開き、左右の脚の中指からかかとへと通る縦のラインと、くるぶしの両側を結ぶ横のラインの交点を意識して立つようにしてください。
2枚のA4サイズの紙にそれぞれTの字を書き、それを見下ろした時にTの文字の上下が逆になるようにして並べ、Tのラインの横棒の上に左右のくるぶしの2点、縦棒の上に中指の中心を置いて立つとわかりやすいでしょう

 無理にいい姿勢をつくろうとしなくても、これだけで無駄な力が抜け、心地よい座り方が身につきます。そのうえでこまめに「手のひら返し」を行い、肩まわりの硬直をやわらげましょう。

★【復習】「手のひら返し」のやり方★
(1)立っていても、イスに座った状態でもかまいません。
 両腕を体の横に垂らしてください。
(2)左右の腕の肘から下だけを、体の前に、体に対して90度になるように曲げ(肘から下が体の前で床と水平になるように)、手を写真のように水平にした状態で、左右の手のひらを上に向ける。
(3)そのまま左右の手のひらを下向きに返す