前回に引き続き、今回も男女の違いが顕著に表れるケースを紹介します。男性同士ならわかることも、女性にはわからないことがあります。また、男性同士でやらないことを女性に対してはやったほうが効果が表れることもあります。新刊『モテるメール術』から、男女で異なる褒め方を例に見てみましょう。
女性を褒めても相手にされない。どうして?
デートの誘い方でOKをもらいやすいアプローチの方法が男女では異なることを前回、お伝えしました。この差は「生き物としての本能レベルで異なっている」と知っておいて損はありません。
男性は本能的に、モテたい生き物です。種の保存をするために、自分を高めてくれる、尊敬してくれる女性に好意を抱きます。
また、女性は選ばれたい生き物です。そしていつも「他人と比べると、私はどう?」と比べられて、他人よりいいと認めてもらうことに喜びを感じます。男性へは絶対評価(集団に左右されず、個人の点数で決まる)で、女性へは相対評価(集団のなかでの自分の位置で決まる)で褒めると効果が高いと覚えておいてください。
たとえば、女性が男性を褒める場合は、
×「アキラくんってヒロシくんより仕事ができるのね!」(あんなヤツと比べるのかと思われる)
〇「仕事ができるアキラくんってステキ」
です。男性は比較されることを嫌います。
男性が女性を褒める場合は、どうでしょうか。
×「ナナコちゃん、気がきくね」(褒めれば好きになってもらえると思ってない?とガードされる可能性大)
〇「ナナコちゃん、誰よりも気がきくね」
連載第6回で女性を褒めるときは、その人オリジナルの情報を入れることを推奨しましたが、比較するとより効果が顕著に表れます。
ちなみに、男性に対して他の人を使って褒めるのは合格圏内です。
×「佐藤さんより、加藤さんってステキですよね」
〇「部内の子が、加藤さんのことをステキと言ってますよ」
男性にとっては、こんなこといちいち説明しなくてもわかるだろうと思えることでも、女性にニュアンスが伝わっていなかったために話が通じないことが往々にしてあります。
たとえば責任ある仕事を任されているために、残業せざるを得ない状況にある男性がいるとします。男同士ならば「残業なんだ」と言えば、責任の量を言わなくても、おまえも大変だな、とわかり合えるもの。
ところが、女性へ「残業なんだ」と伝えても、そうは受け取られません。「残業が好きな人なのかな~」と受け止められてしまうのです。女性とは敏感な面があるわりに、鈍感な面もあると認識しておく必要があります。