確定申告の季節がやってきました。締め切りは3月15日。実は毎年申告している人にとっては節税の腕の見せ所であったり、臨時収入を得るチャンスであったりするなど、楽しんでいる人も多い恒例イベントです。自分は無関係だと思っている人でも、たった1枚申告書を提出するだけで、簡単に“小遣い”を稼げる場合もあります。そこで、大人気の確定申告マニュアル『いちばんわかりやすい確定申告の書き方』の著者と監修者が、そんな申告初心者のために、確定申告の基本を3回に分けて解説いたします。
お金をドブに捨てていませんか?
アナタは払う必要のない税金を払っていた!
まずは以下の質問に答えてみましょう。
(1)経費の精算を放っておいて、会社から目をつけられても構いませんか?
(2)家賃を滞納して、利息を請求されても気にしませんか?
(3)書類を書くだけで、数万円をもらえるとしたら断りますか?
(4)友達に貸した5万円を、取り立てが面倒だからといってあきらめますか?
ひとつでも「はい」と答えた質問はあったでしょうか。確定申告とは、一言でいえば、「正しい税額を納めたり、納め過ぎている税金を返してもらったりする」ことです。
これをさらにかみ砕くと……、
・税金をまだ納めていない場合は税額を計算して納める
・源泉徴収などで多めに税金を天引きされている場合は返してもらう
という2つのケースがあることになります。前出の質問に戻りましょう。(1)や(2)のように、払うべきお金を払わないで文句を言われたり、余計な出費が発生したりするのは避けたいですよね。(3)(4)のように簡単に稼げるいい話を断ったり、貸したお金が返ってこなかったりするのも嫌ですよね。
確定申告は、これらの「お金」が「税金」に代わっただけのことです。先ほどの質問を確定申告バージョンに変えてみましょう。
1.税金の計算を放っておいて、税務署から目をつけられても構いませんか?
2.税金を滞納して、加算税や延滞税を請求されても気にしませんか?
3.確定申告書を書くだけで、数万円ももらえるとしたら断りますか?
4.税務署に納めた5万円を、取り立てが面倒だからといってあきらめますか?
確定申告に無関心でいるということは、上記のようなリスクや損失を受け入れるということです。もったいない話ですよね。