新人編集者ムラタの日記、開始早々は物珍しさからか、好意的で温かい反響もいただきました。しかし、ご祝儀相場も終わり、そろそろ飽きられ始める可能性がある第3回。さて、この重要な回に、彼のこの日記に懸ける思いが伝わってくる…でしょうか?
6月6日(月)
~人間工学会→ロールケーキの日~
本日は6月6日。6が2つ並び、きっと特別な日だと思うのですが、わざわざどんな日か調べるほどの興味はなく一日が始まりました。
今日は朝から、早稲田大学で開催されている第52回日本人間工学会に参加してきました。2日間の日程のため、明日も参加させていただく予定です。
週刊ダイヤモンド編集部の元編集長に「これから注目される学者はどうやって見つけているんですか?」と質問したところ、「それは学者に聞いてみるのが一番。その分野の学会に行ってくればいいじゃん」と言われたので、善は急げと早速の参加です。
いくつかの教室にわかれて、全国から集まった大学教授や、未来の日本を支える大学院生による熱心な発表が行われていました。
人間工学の研究成果は製品開発やサービスなどにも適用されており、包丁の柄や椅子の背もたれ、コンピュータのデザインなど私たちの身近にある商品にもさりげなく活用されています。
企業活動を裏方として支えている優秀な研究者に光があたるような機会、もっと増えて欲しいなと純粋に思います。
冒頭で6月6日に秘めた想いをなんとなく書いてみたら、少しだけ今日という日に興味がわいてきたので調べてみることに。
「楽器の日」「ワイパーの日」「かえるの日(けろ(6)けろ(6))」など色々ありましたが、私が一番気になったのは「ロールケーキの日」。
この日記が公開される来週水曜日には、編集部員から差し入れられた「原宿ロール」で机がいっぱいになっているはずです。
6月7日(火)
~人間工学会→安くてうまい店~
記念すべき「ロールケーキの日」の翌日も、早稲田大学で開催されている人間工学会に参加です。
工学の分野に心理学の知見も取り入れ、人が関心を持つデザイン設計や記憶力を向上させるための試作なども発表され、とても興味深い発表がなされていました。
今週木曜日にお会いする方との打ち合わせで今回の件がどう活かせるかと、今から楽しみになってきました。
あまり学会とは関係ありませんが、この2日を早稲田大学そして早稲田という街で過ごしてみて、学生街というのは雑多で楽しい空間だなとあらためて感じています。
私が通っていた大学はオフィス街の一角にあったため、キャンパスの敷地も限られており、大学周辺も学生向けの作りにはなっていませんでした。早稲田の街は、長年にわたって早大生の強靭な胃袋を支えてきたであろう「安くてうまい」店が見受けられ、きっと毎日通っても飽きないだろうなと羨ましくなります。
ちなみに、ダイヤモンド社で「安くてうまい」店を語らせたら、第3編集部T口の右に出るものはいません。『実践プロフェッショナル 価格戦略入門』という書籍を編集しているのも、実は日々の実践研究から生まれたアイデアなのではと勘ぐってしまうほどです。
まさか……『週2日だけ働いて 農業で1000万円稼ぐ法』を編集したのも、引退後に自分の店を持つ資金準備をする布石でしょうか。