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ソーシャルメディア進化論

【第1回】
「ソーシャルメディアは死んだ」と言われる日は近い…?

武田 隆 [クオン株式会社 代表取締役 兼 最高経営責任者]
【第1回】 2011年7月19日
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ソーシャルメディアの4象限

 ソーシャルメディアというものの本質を理解するにあたり、まずは現存するソーシャルメディアを4つの種類に分類することでその全体像を把握してみたいと思います。

 人々がつながり、集まろうとする際には、何かしらの「拠りどころ」が必要になります。この拠りどころの種類によって、ソーシャルメディアは2つに大別することができます。1つは、「現実生活」の交友関係でつながるソーシャルメディア。そしてもう1つは、「価値観」でつながるソーシャルメディアです。今回は、現実生活のソーシャルメディアにフォーカスしてお話しすることにしましょう。 

縦軸に「拠りどころ」、横軸に「求めるもの」をとったマトリックスでソーシャルメディアを4つに分類する。

 現実生活でつながるソーシャルメディアでは、学校や職場など生活の行動範囲でつながる知人を拠りどころにネットワークがつくられます。このタイプのソーシャルメディアとしては、アメリカ発の「フェイスブック」や日本生まれの「ミクシィ」など、SNSと呼ばれるジャンルが挙げられます。SNSは、狭義には知人を自分のプロフィールページで紹介し、知人どうしでつながり合うシステムを指します。

 SNSには、知人どうしのつながりをサポートするために、特定のテーマで集まる場所を作成したり参加したりすることができる機能がついています。ミクシィで「コミュ」と呼ばれ、フェイスブックでは「公開グループ」と呼ばれているものです。そこで選ばれるテーマは、高校や大学の卒業年度や住んでいる地域などを中心に個人が自分の属性に合わせて知人を発見しやすいように工夫されています。

 それぞれにテーマがあるので一見、価値観のソーシャルメディアのエリアの仲間に入るように思われますが、これらは現実生活のソーシャルメディアとして分類したほうがより正確です。なぜなら、個のネットワークが中心となる現実生活のそれでは、コミュで知り合った者どうしもお互いの知人リストに加わり「マイミク」または「フレンド」となることで(つまり知人になってからはじめて)、関係強化のための交流が行われるからです。

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武田 隆
[クオン株式会社 代表取締役 兼 最高経営責任者]

日本大学芸術学部在学中の1996年、前身となるエイベック研究所を創業。クライアント企業各社との数年に及ぶ共同実験を経て、ソーシャルメディアをマーケティングに活用する「消費者コミュニティ」の理論と手法を開発し、複数の特許を取得。その理論の中核には「心あたたまる関係と経済効果の融合」がある。システムの完成に合わせ、2000年同研究所を株式会社化。その後、自らの足で2000社の企業を回る。これまでに森永乳業、ライオン、資生堂ジャパンをはじめ、300社超のマーケティングを支援。ソーシャルメディア構築市場トップシェア(矢野経済研究所調べ)。2015年、ベルリンと大阪に支局を開設。著書『ソーシャルメディア進化論』は松岡正剛の日本最大級の書評サイト「千夜千冊」にも取り上げられ、ロングセラーに。また、CSR活動の一環としてJFN(FM)系列ラジオ番組「企業の遺伝子」のパーソナリティも務める。1974年生まれ。海浜幕張出身。


ソーシャルメディア進化論

花王、ベネッセ、カゴメ、レナウン、ユーキャンはじめ約300社の支援実績を誇るソーシャルメディア・マーケティングの第一人者、エイベック研究所の代表取締役 武田隆氏が、ダイナミックに進化し続けるソーシャルメディアの現在と未来に独自の視点から迫る!

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