突発的なミス、トラブル、上司からの急ぎの依頼……横入りの仕事は本来の仕事の流れを大きく狂わせる。気づけば、やろうと思っていた仕事はどんどん後回しに。どこの職場にもある、そんな横入りへの悩みに、ベストセラー『職場の問題地図』の人気業務改善士がチームで対処する方法を伝授。新刊『チームの生産性をあげる。』から一部を紹介。
「ちょっといい? 1つ頼みがあるんだけれど……」
横入りの仕事。多かれ少なかれ、どの職場でも発生しているでしょう。
「承知しました。すぐ取り掛かります」
その結果、本来業務や問題解決の検討など、息の長い仕事はどんどん後回しに。
「いつかやらなきゃいけないとは思っているんだけれど……」
心のどこかで後ろめたさを感じながら、横入りの仕事に奔走。気がつけば定時を回ってしまった。ああ、今日も何も進んでいない……。これでは生産性もへったくれもありません。そもそも仕事が進まない! この悪循環を断ち切るには、横入りをナントカする必要があります。ずばり、次の3つのステップが大事です。
横入りを「(1)可視化」して、「(2)共有化」して、「(3)向き合い方」を決める。
敵を見える化する。これは戦略を練るための基本中のキホンです。よって、まず横入り仕事を「可視化」しましょう。そして、1人で抱えて悩むのは時間と精神力のムダ。チームで「共有化」し、チームで悩む。また、すべての横入りに懇切丁寧・生真面目に対応していたらキリがありません。次に横入り仕事との「向き合い方」を決める。向き合い方には、「やらない(断る)」「手を抜く」なども含まれます。
では、具体的に何をどうやったら、(1)可視化、(2)共有化、(3)向き合い方を決めることができるのでしょうか? 今回から3回にわたり、それぞれの方法について解説していきます。今回は(1)の可視化です。