「オチ」にこだわらず
「まとめ」を書くと読後感が良い

私は、「文章の目的」とは、つまるところ「読者にどんな読後感を持ってもらうか」であると考えています。「締め」の文章は読後感に直結するため、ここも注意を払う必要があります。

しかし、「書き出し」と違う点は、意外性やインパクトを重視する必要はないということです。それまでの流れをくつがえすような「どんでん返し」や「オチ」を、無理に書く必要はありません。

基本的には、文章の最後には「結論」や「まとめ」を書けばいいと思います。素材を元にした文章の内容を損なわず、もう一度確認するように結論を書いておけば、読後感を損なうことはないからです。

私の場合は、読者と目的をイメージし、素材を集めたり整理している段階から、書き出しと締めを意識します。

「この素材は書き出しで読者の興味を引くのにちょうどいい」
「締めはこの素材を置けば、内容がより印象に残るだろう」

締めが決まっていることで、素材の組み立てがスラスラと決まることもあるため、素材を整理する段階で、なんとなく「書き出し」と「締め」にふさわしい素材に「あたり」をつけておくといいかもしれません。

なお、どんな素材を集めるべきか、集めた素材をどう構成すれば「わかりやすい文章」になるのか、という点については、『超スピード文章術』で独自のノウハウを紹介していますので、ぜひご覧になっていただき、使い倒してください。